やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

米国が太平洋を中国に譲り渡す?

The U.S. Is Losing the Pacific to China By Ben Bohane June 7, 2017 https://www.wsj.com/articles/the-u-s-is-losing-the-pacific-to-china-1496853380 The Wall Street Journalに6月7日付で記事が掲載されていた。バヌアツの例だ。 空港開発で、当初…

トランプ大統領のパリ協定離脱と資金メカニズム

FBにメモとして書いていたら長くなったのでブログに。 トランプ大統領のパリ協定離脱のスピーチが気になって原稿探したらあった。 June 01, 2017 Statement by President Trump on the Paris Climate Accord Rose Garden https://www.whitehouse.gov/the-pre…

パルド大使と国連海洋会議と開発イデオロギー

ポリネシアの海の神 タンガロア ニューヨーク国連で開催されている海洋会議が終了する。どんな結果に終わったのか。 まさに坂元教授がパルド大使のペーパーで、そして山本草二先生の一連の海洋法の誕生を書いたペーパーが指摘する「開発イデオロギー」がムン…

パルド大使と人類共同の財産(2)

坂元茂樹著、「深海底制度の成立と変遷 ー パルド提案の行方 ー」 p. 263-286 『海洋法の主要事例とその影響』(現代海洋法の潮流 第2巻)栗林、杉原編集。2007年、有信堂高文社。 指導教官のペーパーを取り上げるのは緊張するけれど、当方の誤解も含め書く…

ティラーソン国務長官米領サモア入り

太平洋が動いている。 昨日、豪州、NZを訪問していた米国のティラーソン国務長官が米領サモアを訪問。 当方の知人でもあるアマタ議員と会談。 続いてハリス司令官も米領サモアを訪問し、議員と面談。 外務省職員からこのブログが唯一の太平洋島嶼を学べるサ…

パルド大使と人類共同の財産(1)

安倍総理のマルタ訪問がきっっかけで、海洋法の父とも呼ばれるパルド大使の事をサクッとウェッブ検索したら、彼の海洋哲学はヨハネ23世の回勅が原点であること知って驚いた! ヨハネ23世とパルド大使と国連海洋法条約 yashinominews.hatenablog.com しかも現…

フィジーインド国防協定締結

フィジーのクブアボラ外相とArun Jaitley インド国防相 フィジーインド防衛協定締結とのニュース。 India, Fiji ink pact to ramp up defence cooperation The two countries also agreed to deepen cooperation in maritime security sphere. May 29, 2017 …

蔡総統太平洋島嶼国6カ国訪問

台湾と中国の対太平洋島嶼国政策。 親中だった馬政権から蔡政権に変わって動きがあるか気になっていたが、いよいよ7月に蔡総統が、現在台湾と外交関係がある太平洋島嶼国6カ国を訪問とのニュースである。 シャングリラダイアログを見ると世界が、あのター…

セキュリティダイヤモンド構想とシャングリラダイアログ

6月2−4日、稲田防衛大臣がシンガポールで開催されているシャングリラダイアログに参加。 豪州、フランスの国防大臣(両方とも女性)と共にスピーチをされた。 「私たちみんな女性でしかもみんな美女よ」と笑い誘い、スピーチの内容は安倍総理のセキュリテ…

ビハンド・ザ・コーブ

ザ・コーブとビハンド・ザ・コーブを週末観る機会があった。 ザ・コーブは、途中で気持ちが悪くなり外に出てしまった。 完璧なる人種差別、反日のプロパガンダフィルムだ。 こんなのが賞をもらい、世界中で観られているという事は、白人の心の闇は深い。 動…

「ラウンドテーブル」運動とコモンウェルス 松本佐保

チャタムハウス創設者 ライオネル・カーティス1872-1955 「ラウンドテーブル」運動とコモンウェルス — インド要因と人種問題を中心に – 松本佐保 (page 191-220) 『コモンウェルスとは何か』山本正・細川道久編著、ミネルヴァ書房、2014年 前回、さっと斜め…

イリオモテヤマネコと皇太子殿下とエジンバラ公

エリザベス女王を描いたネットフリックスの映画Crownは面白かった。 その中でエディンバラ公とアフリカの英領を訪ねるシーンが出て来る。エディンバラ公の現地人への差別的な対応と象やキリンなどの野生動物への畏敬の様子が対象的に見えた。そして同公の環…

『闘え!くじら人―捕鯨問題でわかる国際社会』山際大志朗著

『闘え!くじら人―捕鯨問題でわかる国際社会』山際大志朗著 速攻で読ませていただきました。 図書館が近くにあるのって便利です。 島嶼議連の事務局をされてる山際大志朗議員が平成20年に出版された本である。 正直、期待していなかった。国会議員の書いた本…

日本・太平洋島嶼国友好議員連盟での講演

先日講演をさせていただいた「島嶼議連」 正式名を「日本・太平洋島嶼国友好議員連盟」と言う。 海洋議連の会長でもある古屋圭司議員が会長を務められ、山際大志朗議員が事務局を担当されている。 (今知りました!山際議員『闘え!くじら人―捕鯨問題でわかる…

島嶼議連勉強会を終えてー国会議員とは?

海洋議連に引き続き、島嶼議連での講演会が終了した。 普段はテレビやウェッブでしか拝見した事のない国会議員の方達が目の前にいる。言葉を交わし、質問を受ける。そのこと自体が、特殊な体験であった。 実は20代の頃は永田町に出入りし、国会議員の先生に…