やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

安倍政権島サミットの成果:太平洋島嶼国対中国の姿勢明確に(2)

The Australian の記事も前回のブログで紹介したAPの記事とほぼ同じ内容だがインド太平洋エンデバー2018軍事訓練、というのが興味深い。参加国はバヌアツ、フィジー、トンガ、パプアニューギニア、ソロモン諸島。 "The Indo-Pacific Endeavour 2018 military…

安倍政権島サミットの成果:太平洋島嶼国対中国の姿勢明確に

ニューヨークタイムズまで取り上げている。(追記:NYTのリンクが切れていたので日経アジアレビューを貼っておきます) 太平洋諸島フォーラムが、援助が拡大する中国に対し安全保障面から断固たる対応をとる協定がこの9月にナウルで開催される会議で合意され…

太平洋漁業局のトップはトンガの女性博士に

www.islandsbusiness.com 第8回島サミットの宣言にも詳細が盛り込まれたように、日本と太平洋島嶼国を結ぶのは「漁業」である。 太平洋側の代表的地域組織がFFA, Forum Fisheries Agency. ソロモン諸島にある。豪州の海軍が牛耳っている、側面もある。 その…

「マルクス・エンゲルス」

youtu.be 「マルクス・エンゲルス」観てきました。 一番印象に残ったのが「人類はみな兄弟」。あれ?これって笹川良一さんではないか?良一さんは共産主義が「人類はみな兄弟」をスローガンにしてるの知っていて、共産主義封じ込めのために、わざと、即ち共…

台湾軍が米海軍ソロモン諸島演習に参加

www.alertchina.com 他方、米国も台湾が参加する形でソロモン諸島での演習が。。 「台湾軍が米海軍演習に参加へ 米専門家が明言 中国は「断固反対」表明」 ”米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)のボニー・グレイザー上級研究員は25日、ツイッタ…

尖閣接続水域を通過した中国の病院船はどこへ?

eng.mod.gov.cn 先日、尖閣諸島周辺の接続水域を通過した中国の病院船。パプアニューギニア、バヌアツ、フィジー、トンガ、コロンビア、ベネズエラ、グレナダ、ドミニカ、Antiqua and Papuda、ドミニカ、エルエクアドルを訪問し、チリの海軍創設200年記念式…

防衛研究所のワッフル作戦

昨日同志社大学で開催された防衛研究所研究員による第1回法学会講演会「中国をめぐる安全保障:『中国安全保障レポート2018』を題材として」に参加した。 講演内容は公表してはいけないそうなので書かないが「日本でもまともな中国研究がされている」と…

203万アクセス突破!

気がついたらこのブログのアクセスが203万を超えていた。 先日もパラオのオリンピックプレキャンプ、ホストタウンに選ばれた常陸大宮市の方から 「あの早川さんですか!」と叫ばれ何事か、私何かしたかしら?と一瞬不安になったが、なんとこのブログをかれこ…

G7海洋プラスチック憲章を検証する

なぜか「環境保護」と言うと思考停止になって事実検証をしない。メディアがしない。自分でちょこっと調べただけでも日本のプラスチック処理の能力の高さはわかるし、海洋ゴミを出しているはG7ではなくて中国、インドネシアだ。 そんなことを喚いていたら検証…

ポリネシアグループの拡大とポリネシアトライアングル

www.radionz.co.nz ポリネシアグループにハワイ、ニュージーランド、イースタ島(ラパヌイ)が新たに加わるというニュース。 2011年に創立された同グループはサモア、トンガ、ツバル、クック諸島、ニウエ、米領サモア、仏領ポリネシア、トケラウ、ワリスフツ…

読書メモ『海洋ガバナンスの国際法』瀬田真著

2つ目の博論のテーマは「国際的海洋ガバナンスにおける太平洋島嶼国の役割 ̶BBNJの協議を巡る太平洋島嶼国の海洋政策 ‒」 「国際的海洋ガバナンス」についても議論が必要であると指導教官坂元教授のコメントがあり、急遽『海洋ガバナンスの国際法』(瀬田真…

皇太子同妃両殿下ご結婚満25年に際しての文書回答

皇太子同妃両殿下ご結婚満25年に際しての文書回答http://www.kunaicho.go.jp/page/kaiken/show/19 25年前の宮中でのご結婚式に招待されたことは一生忘れられない思い出です。(内閣府の青年事業組織幹部として参加)私の席は末席で、皇太子殿下妃殿下の頭の…

世界最大の違法操業国は中国だ!

米国の The U.S.-China Economic and Security Review Commission 米中経済・安全保障問題検討委員会 から6月14日に出た太平洋における中国の影響を調査した報告書が話題になっている。 CHINA’S ENGAGEMENT IN THE PACIFIC ISLANDS: IMPLICATIONS FOR THE UN…

沖縄海兵隊マリアナ移転を妨害しているのは中国だ!

前回紹介した、米国の The U.S.-China Economic and Security Review Commission 米中経済・安全保障問題検討委員会 から6月14日に出た太平洋における中国の影響を調査した報告書。11ページにサイパンに関するコラムがある。 CHINA’S ENGAGEMENT IN THE PACI…

ファネル大佐の中国の脅威に対する7つの提案

5月17日、米国情報特別委員会でのジェームズ・ファネル大佐の証言。詳細な報告と7つの提案が盛り込まれた60ページの報告書が同時に提出されていた。 yashinominews.hatenablog.com China's Global Naval Strategy and Expanding Force Structure: Pathway t…

福田ドクトリンとにっぽん丸

www.youtube.com 先週の浅野亮先生の授業は昇亜美子博士の論文。福田ドクトリンと日米の対アセアン外交だった。 福田ドクトリンといえば内閣府が主催する「東南アジア青年の船」で私は当事者。 浅野先生は「福田ドクトリン」に対して米国から日本がトップに…

中国化する国連と「パラオの海洋保護区の闇」

このレポートすごい。「中国化する国連」 Sinopsis and Jichang Lulu: United Nations with Chinese Characteristics https://chinadigitaltimes.net/2018/06/sinoposis-united-nations-with-chinese-characteristics/ 国連 アフリカ 豪州 東欧 のエリートが…

なぜキリバスのトン大統領は島を買ったのか?

キリバスのアノテ・トン前大統領が、沈んでいく自分の国を憂いて、フィジーに島を買った話は日本でも「有識者」と言われる人たちが、なんの検証もなく信じている。 太平洋の専門家の間では、当初から「怪しい」と噂されており、数年前には現地調査を踏まえた…

このブログのこと

このブログは2010年3月に、日本財団の笹川陽平会長のアドバイスで開設した。 よって笹川平和財団の業務ではない。日本財団の笹川会長は当方に業務指示を与える立場ではないのだ。 きっかけは2008年に副会長だった羽生次郎氏からの業務指示。太平洋島嶼国のこ…

海保の有川君がバカにしても安倍総理が読んでるこのブログ

第8回島サミットの安倍総理のスピーチ。オーストロネシア語族のバナナの話が出てくるのだ。安倍総理はこのブログを読んでいる!安倍総理でなくても周囲の人が、外務省か誰かが読んでいないとあんな事はかけない。だって太平洋島嶼国の首脳だって知らない専門…