第3回フランス・オセアニアサミット開催される。
2009年7月31日、太平洋フランス海外領のニューカレドニアで第3回フランスオセアニアサミットが開催された。第1回は2000年タヒチで、第2回は2003年フランスで開催。前2回のサミットには大統領が参加したが今回サルコジ大統領は欠席。
1.議長:主催国フランスBernard Kouchner外務大臣
2.参加国、地域、機関(全23政治単位、機関代表)
*フィジーを抜かす太平洋諸島フォーラムの15カ国・地域の首脳・閣僚(オーストラリア、クック諸島、ミクロネシア連邦、キリバス、ナウル、ニュージーランド、ニウエ、パプアニューギニア、パラオ、マーシャル諸島、サモア、ソロモン諸島、トンガ、ツバル、バヌアツ)
*フランス及びフランス太平洋領の首脳(ニューカレドニア、ワリス・フツナ、仏領ポリネシア)
*地域機関、地域政府の代表(太平洋諸島フォーラム事務局;PIF、太平洋共同体事務局:SPC、太平洋地域環境プログラム事務局;SPREP、ヨーロピアン委員会)
3.主たる議案
a. 政治・安全保障に関する対話の強化
b. 持続的経済社会開発
c. 気候変動と持続的開発
d. 支援内容(テレコミュニケーション、安全保障、気候変動、生物多様性、観光開発、文化、教育)
4. コメント
議事録は全部で41項目が記録されている。今回のサミットの特徴として下記3点をあげる。
a.フランス一国の支援ではなくEUとしての支援が目立つ。
・2008年にはサルコジEU大統領の主導でEU-PIF閣僚会議が開催されている。(議事録5項目参照)
b.日本主催の「第5回太平洋島サミット」、来週ケアンズで開催されるPIF総会同様、気候変動、生物多様性等環境問題が主要議案であった。
・議事録の14項目目では、IUU(違法・無報告・無規制)漁業の取り締まりとミクロネシアチャレンジ、コーラルトライアングル等のMPA(海洋保護区域)がいっしょに協議されているのが興味深い。
c.23者のサミット参加者の多様な立場
国家、領土の他地域機関のPIF, SPC, SPREP, ECが同じテーブルに着いたようである。フランスはSPC, SPREPのメンバー国。
以上。(文責;早川理恵子 2009.8.1)