やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

与那国からの朗報

 与那国から朗報が届いた。  

 良いニュースはニュースにならないようだし、民主党代表選で与那国どころではないようなのでご紹介したい。  サトウキビ等農業用の肥料20トンが2010年9月5日、台湾経由で祖納港に到着した。  なぜこれが朗報かというと、今までは晴海で荷揚げされていた肥料が下記のルートを周り、与那国に着く頃は価格が二倍になっていたのである。  目と鼻の先の台湾から輸入することで半分の価格で入手できた。

今までは。。

豪州 🚣 晴海 🚣 神戸等々の本州主要港湾 🚣 九州(最後は志布志) 🚣 那覇 🚣 宮古 🚣 石垣 🚣 与那国 それが、

今回は。。。

豪州 🚣 台湾 🚣 与那国  

2005年3月に発表された、中学生を含む島の人々の声を集めた与那国自立ビジョン | 与那国町役場でも提案されていたことだ。しかし、国境を目の前に通関手続など煩雑な作業があった。関係者の喜びは大きいだろう。  

 

<緊急提言―先島ソフトパワー防衛>  

与那国と言えば明後日、9月12日の町議選が控えている。  

先島防衛構想もあり、自衛隊誘致で島は揺れている。 上記「与那国自立ビジョン」では海上保安庁誘致が提言されている。  

「三代島に住まんヤツは島の政治に口を出すな!」  

わが師匠、故友寄英正氏からの厳命である。自衛隊か、海保か決めるのは島の人々だ。 と言いつつも誰からも相手にされないが、私は第3の道として、皇室外交による先島ソフトパワー防衛を提案している。  

 今年始め、琉球大学大城肇副学長と与那国を久しぶりに訪ねた。その時、与那国馬の体験乗馬をした。大人の背丈ほどの馬である。車いすの方も馬といっしょに海に入ることができる。  パラオでもやっているイルカセラピーは野生のイルカがストレスを溜め込んで死んでしまうこともあるが、馬は元々家畜なので人との接触でストレスを抱えない。 雅子様と愛子様が与那国を訪ねれば、警備も厳しくなるだろうし、緊急時に備え、西表で止まっている海底通信ケーブルも施設されるかもしれない。 愛子様が乗った与那国馬が全国的に有名になって観光産業に貢献するのではないか、と考えている。

 なによりも、17年前の宮中饗宴の儀にご招待いただき、御馳走や雅楽を楽しませていただ上に、お土産まで頂戴した自分としては、雅子様の心が癒され早くお元気になっていただくことを祈っている。

参考:NPOヨナグニウマふれあい広場