やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

4'33" ーケージもジョブスも荘子だった。

4'33" ーケージもジョブスも荘子だった。

 あるパーティでの会話。

音楽大学を出ました。」

「楽器は何を?」

「ピアノです。」

「ホー,何を弾くのですか?」

ジョン・ケージの4'33"が得意です。」

ここで反応が3つに分かれる。

反応その1

「ワーハッハッハ」

 ー いっしょに笑える。これが最高。

反応その2

「ホー、それはすばらしい」

 ー 知ったかぶりを心の中笑いつつも自責の念。

反応その3

「それはどんな曲でしょう?」

 ー これが一番困る。説明できない。それで「一度お聴かせしましょう。」と言ったら本当に聴きに来た人がいる。ファイナンシャルタイムズの編集長か副編集長で多忙の人だ。すっごく怒って帰ってしまった。

 この事をブログで書こうとジョン・ケージをウェッブしていたら、彼はコロンビア大学鈴木大拙から荘子を学べと言われていた事を知った。スティーブ・ジョブスだけではなかった!ジョン・ケージも荘子だったのだ。故に4'33"も荘子だ。これは国立音大では学ばなかったヨ。

「4'33"? それはどんな曲でしょう?」

と今度聴かれたら荘子ーZhuangzi、2500年前の中国の哲学者ーを読んでください、と答えよう。

You Tubeでも”聴ける”よ。

http://youtu.be/gN2zcLBr_VM