やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

椿姫の”カメリア”とカメルさんの”カメリア”

町中、石南花に並んで椿が咲き乱れている。

家の小さな椿も小さな花をつけた。

"つばき" と聞けばピンと張った冬の庭に一人咲く花を。

"カメリア" と聞けばヴェルディの歌劇がイメージされる。

 ところでこの「カメリア」、 チェコ生まれのイエズス会の神父様、Georg Joseph Camelさんから名付けられたそうである。カメルさんは植物学者で1706年マニラで没している。

 日本か中国の椿をお友達が持ってきて、本を出版。カメル神父自身は日本にも中国に行っていないし、椿を”発見”したわけでもない。

 今南極近くで椿が咲き乱れているのは、グロティウスが自由海論を展開し、経済だけでなく、宗教も科学も海を渡りヨーロッパ人がアジアからいろんなモノを持ち帰り、さらに世界にばらまいた結果か。椿も大航海したわけだ。

 椿姫の”カメリア”とカメルさんの”カメリア”では随分印象が違います。

こちらがカメルさん