やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

10万年の海面の動き

6万年前からの人類の移動の話をするために、海面の動きを調べた。

1万年前までは地球は氷河期だったので、今沿岸に沈んでいる地域は陸続きだったのだ。

パプアニューギニアオーストラリア大陸はサフル大陸と呼ばれ陸続きだった。

東南アジアからからも島伝いに小舟で渡れる距離だった。

モナシュ大学のウェッブに過去10万年の海面の動きがわかる資料があったのでご紹介したい。

http://sahultime.monash.edu.au/explore.html

アフリカ大陸を人類が出立した6万年前は今よりも海面は60メーター低い.

3万年から2万年前がかなり冷え込んだようで、海面は今よりも130メーターほど低い。

そして1万年前からどんどん暖かくなり現在の海面レベルに近くなっていく。

このウェッブにはないが、4500-4800年前は今より2.4メーター、4500から3500年前は2.1メーター、今よりも海面は上昇していたそうである。(*)

つまり、キリバスやツバルは海面の下にあった。

*Chen, YG. and TK. Liu 1996. Sea-level changes in the last several thousand years, Penghu Islands, Taiwan Strait. Quaternary Research 45:254-262.