やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

宮崎さんのブログ「風の香り」

 先日ミクロネシアを訪ねられた日本財団、広報担当の宮崎正さんのブログをご紹介したい。

 宮崎さんとは因縁の仲である。ただし下衆の皆さんには言っておきますが愛人でも親戚でもありません。

 「島の事について聞きたいのですが。」と電話をいただいたのはもう5.6年前。

 なんで私なんんだろう?もしかして美貌が噂に?と妄想を頭の端で巡らせながら必死に質疑に応答。

 電話を切る直前。

「なんだ、オンナか。」

 と、宮崎さんはつぶやいたのである。勿論私が聞いていた事は知らないはずだ。

 後でわかったことだが「島の事は早川に聞け。」と親分に言われたらしい。が、親分は当方が絶世の美女であるとは言わなかったらしい。「ちょっと頭がおかしい。」とは言ったらしい。

 オンナとバカにされてはタマラン!

 それから宮崎さんへの情報提供は、ひと味もふた味も磨きをかけてお届けする努力をしてきた。そのおかげか未だに情報源としてご愛顧いただいている。

 このブログも、「意味不明、日本語になっていない。」と批判をしつつもご愛読いただいているようである。

 で、このブログを参考に書かれた宮崎さんのブログ「風の香り」である。

《40》 食糧争奪戦の“予兆” 平穏な南の島—①変化

http://www.nippon-foundation.or.jp/org/jidainofukei/kaze12_0822.html

《41》 30%が日系人 これぞ最大の財産 親日の島—②特産品は胡椒

http://www.nippon-foundation.or.jp/org/jidainofukei/kaze12_0824.html

 この宮崎さんの記事で重要なのは在ミクロネシア大使館の鈴木栄一・特命全権大使のコメントである。クリントン長官も述べているように今後太平洋の海洋安全保障の基盤は違法操業取締が基本になる。さすが大使はわかっている。日本は水産庁の宮原次長が数年前に提案したものの、(多分)財務省に蹴られて、結局日本財団笹川平和財団海上保安支援事業しかない。

 それから、なぜミクロネシアなのか。日本統治の歴史があるからである。負の遺産をプラスの遺産に変える歴史的責任もあるし、現地からの希望もある。だからこの「ミクロネシア海上保安事業」がとんとん拍子に進んだのである。そしてこれは嘗てこの地で戦った米豪との新たな関係作りの一歩ともなる。