やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

Vint Cerfからのemail

パラオの台風が気になって書けない件がある。

インターネットガバナンスの話だ。

台風の件は日本で殆どニュースになっていないようで、弊ブログのアクセスが急増。勝手に責任を感じてアップしている。

今朝、インターネットの父でグーグルに籍を置くVint Cerf氏からemailが来たのでメモだけしておきたい。

多分今世紀最大のアジェンダは「インターネットガバナンス」を巡る新たなる冷戦構造だと考えている。太平洋島嶼国への援助合戦も実はこのインターネットガバナンスの覇権争いが背景ある、のではないかと。

サイバーセキュリティはアメリカが覇権を握るインターネットガバナンスをどうするか、という話のはずだ。

昨日からドバイで開催されているITUの会議がその頂点の一つとなるはずだが、日本のメディアやツイッターもほとんど議論されていなようだ。大丈夫だろうか?

日本はITU派の総務省と米国追従の外務省、財務省に別れているようで、関係者を混乱させているようにも見える。

もう10年以上昔話しだが、2000年のG8サミットで採択された沖縄憲章が暗礁に乗り上げたのはこのせいかもしれない。

今朝Vint Cerf氏からemailが来たので下記にコピーしておく。

インターネットガバナンス、実は関心なかったのだが、どうやら太平洋島嶼国はキャスティングボートになっているようなのだ。

ITUがここ数年強力なラブコールを送ってい。ハマドゥン・トゥーレ事務局長が2011年ニューカレドニアまで来て、地域事務局も再開も約束している。

他方急に米国の影響の強い、世銀、アジ銀が小さな島々に海底ケーブルを施設しだした。

Vint Cerf氏と真っ向から反対する意見はITU前事務局長内海氏のものであろう。

「国際化されるインターネット・ガバナンス」

比較的中立な立場で議論してるのがミュラー先生のインターネットガバナンスプロジェクトのサイト、ではないだろうか。

http://www.internetgovernance.org/people/milton-mueller/

Vint Cerfからのemail

これはGoogleのインターネットガバナンスに関する情報提供に登録すると自動的に送られて来るようだ。

早川,

You’re one of the hundreds of thousands who have taken action in support of a free and open Internet.

The closed-door meeting of the world’s governments is starting today and the future of the Internet is on the agenda. Some governments want to use this meeting of the International Telecommunication Union to increase censorship and regulate the Internet.

I published my opinions on CNN.com last week explaining my concerns — and I am not alone. More than 1,000 organizations from 163 countries have raised concerns about this upcoming closed-door meeting in Dubai. They are joined by Internet users from just about every country around the world — take a look.

Please tell your friends and family around the world to join you and raise their voice: google.com/takeaction

Together, we can protect the free and open Internet. Let’s make our voices heard.

Vint Cerf

Google

ITUトゥーレ事務局長事務局長の東京でのスピーチも貼っておこう。

世界ICTサミット2012「持続的成長のためのブロードバンド」


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