やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオ法務省新ディレクター決定

パラオ新政権の法務省人事が進んだ。年明けに更迭されたヤノディレクターの後を継いだのがIsmael Aguon氏である。法務省官僚のベテランだ。

日本財団笹川平和財団が進めるミクロネシア海洋安全保障事業にとって重要な人物である。

昨年の出張でイスマエルさんの家に招待いただいた。イスマエルさんはパラオ柔道協会の会長で、私が子供の柔道着を寄付したので、急遽まねていて下さった。ところがホストのイスマエルさんが10時を過ぎても来ない。しかたなく、奥さんや知人と食事を始めた。「うちの父ちゃんはしょうがない。」こういう話はいくらでも共通テーマがあるので、気が楽で楽しい時間だった。

イスマエルさんがすまなそうに帰ってきて、コソコソ話している。「なんで遅れたのよ」という会話だと思う。後で聴いたら「ヒューマントラフィッキング」だという。

このビデオでイスマエルさんが述べているように小さな社会の取り締まりは逆恨みを買って本人だけでなく家族の命まで危険にさらす。

彼をどのようにサポートできるかが、我々の事業の鍵のように思う。