やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ラルフ•レゲンバヌ国土資源大臣

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太平洋で一押しの、みんなが敬服し、注目する若手政治家がいる。

バヌアツのラルフ•レゲンバヌ国土資源大臣である。

実は彼の父親、セシー•レゲンバヌ閣下(当時教育大臣)は1988年の笹川平和財団が主催した「太平洋島嶼国会議」に参加されているのである。多分その後北京にお連れしたのではないか、と思う。

下記はその時にご講演内容だが、25年経った今でも共通する課題である。

「国家開発における保健、教育、職業訓練、地域活動の役割」

セシー・J・レーゲンバヌ文部大臣

http://www.spf.org/spinf/spinf_j/profile/conference_session02.html#08

繰り返すが太平洋は広いようで狭い。

色々な機会にソマレ閣下のご子息やこのラルフ大臣とすれ違う事があるが、今までは私ごときがお話をする立場ではないと、遠くから見ているだけであった。

しかし、この1月、笹川会長にお会いした際「24年間よく続けてくれた」と労いのお言葉を頂戴し、続ける事に意味があったんだ!と認識を改め、積極的に要人との会話を心がけている。

先日もソマレ閣下のご令嬢にお会いする機会があり安倍総理のウェワク訪問のお話を伺う事ができた。そしてまたレゲンバヌ国土資源大臣とも30分程だがお話しできた。

なぜ彼が注目されているのか?若くて力がある、そして汚職のうわさもなし、伝統文化や歴史に精通。(15年ほど国立文化センター所長であった)即ち国の外からも、国内からも尊敬されているのだ。

最近では前大臣が海外の海底鉱山開発会社と締結した海底資源開発を保留。さらに、海外投資による大規模分譲土地開発憲法改正までしてストップしようとの行動に起こしている。(この件は日本政府も支援しているようだ)

NATIONAL SUBDIVISION POLICY being developed

http://mol.gov.vu/lands-lm-national-subdivision-policy.php

Constitutional change pushed through Vanuatu parliament

http://www.radioaustralia.net.au/international/radio/program/pacific-beat/constitutional-change-pushed-through-vanuatu-parliament/1228030

当方からは最近のミクロネシア海上保安事業を説明し、サモアSIDS会議の事も触れたところ、なんと大臣もいらっしゃるのだそうである。

「笹川会長はいらっしゃるのか?」と聞かれたので、「寺島常務がいらっしゃいます。国家海洋基本法を策定された方です。サモアでは海洋問題のサイドイベントをやります。」とお応えした。