<寺島常務からの依頼>
7月末、海洋政策研究財団の寺島常務から、同財団が行うSIDSのイベントに協力して欲しいとのご連絡をいただいた。SIDS 小島嶼開発途上国 ー ぼんやりとは知っていたが詳細は知らない。
しかし、あの寺島常務からの依頼である。「最善を尽くさせていただきます!」と即答。
8月下旬、即ち会議1週間前、パラオ大統領のスピーチを確保して欲しいと海洋政策研究財団からご連絡をいただき、すぐに動いた。幸運にも即答で了解を得られた。しかし、こういうのは会議当日まで、即ち蓋を開けるまで分からないものだ。正直、不安であった。
ここ数ヶ月、日本政府を大きく動かす、太平洋の海洋安全保障を大きく変える(ちょっと大袈裟かも?)事業をパラオに仕掛けてきた。吉と出るか凶と出るか。また、パラオ政府の本音が確認できていなかったので、その点も不安であった。
<大統領のハグ>
パラオのレメンゲサウ大統領、いまや時の人である。
その人気ぶりはレオ・デカプリオと並ぶほど。SIDSで平行開催されている多数のイベントに引っ張りだこで、なかなかつかまらない。
しかし、当日確かに現れたのある。しかも時間前に。
「日本財団,笹川平和財団のリクエストは何があっても駆けつけなければならない。」
と言っていただきました。そしてハグを求められたのである。(!)
なんか相当嬉し事があったのだ。あの件か?この件か?
結果、海洋政策研究財団のイベントは椅子が足りない程の盛会。レメンゲサウ大統領の人気に負う所も大きかったのではなかろうか。
<大統領のスピーチ>
大統領のスピーチ内容は事前調整が一切できなかったのだが、日本財団,笹川平和財団の名前を何度も出していただき、事業の紹介と共に、パラオの海洋政策を述べられたのである。
しかも、海洋政策研究財団のイベントだけでなく、多くの参加者が集まるマルチ・ステークホルダー会議でも日本財団,笹川平和財団の名前を何度も出していただいた。
これに反応した日本外務省ニューヨーク国連代表部から会場で照会もあった。
後日スピーチライターの方にお礼を述べようとしたところ「アレは自分たちが書いた内容が却下され、大統領自ら書いたんだよ。」と言われ、ハグ以上の驚きだった。
<国連会合の成果は?>
私が国連の会議に参加するのはこれで2度目かと思う。
一回目はITUとUN主催のWSIS東京会議。ここでも太平洋島嶼国のサイドイベントをUNUと開催した。これをきっかけに太平洋島嶼国のデジタルディバイドに大きな革命が訪れた。(詳細はこちら、http://blog.canpan.info/yashinomi/archive/753 )
今回の会議、パラオ大統領のスピーチを確保する事で精一杯で、詳細はまだ完全に理解しきれていない。しかし寺島常務には既に次の行動計画おありのようである。
http://blog.canpan.info/terashima/archive/1037
会議最終日、高熱でダウンした頭の中で考えた。
大統領のハグは、デカプリオのハグより、その意味は重い。きっと。