やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

黒人狩り ブラックバーデン

www.sbs.com.au

 http://www.sbs.com.au/news/article/2013/08/17/south-sea-islanders-mark-sugar-slave-days

 

慰安婦問題に関連し、今書いておきたい件がある。

この問題深いので本当はしっかり調べてから、と思っていたが、この時期だから書いておきたい。

間違っている可能性があるので、鵜呑みにしないでください。

 

100年前5−6万人もの及ぶ強制連行を実施していたのは、白人、イギリス人、今のオーストラリア人である。バヌアツ、ソロモン諸島を中心に80の島から、主にさとうきび畑の労働者として強制連行、拉致、奴隷労働をさせていたのである。

 

在日ミラー大使も述べているように、白人オーストラリア人は恐ろしい人種差別をしてきたし、また今もしているのだろう。

Black Birding と呼ぶ。黒人狩りーとでも訳せるのか。

元は、白人がオーストラリアの先住民、アボリジニを狩りの対象として殺した行為をさすようである。これもしっかりした記録が残っているようだ。

 

強制拉致されたメラネシアの人々(女子供も含む)は主にオーストラリア、クイーンズランドに連れ去られたが、中には南米まで連れて行かれた人もいる。故郷に帰国できたのは極わずか。船で移動中に亡くなった人も多いそうだし、帰れずにオーストラリアに留まった人も多い。その子孫が、父や祖父、祖祖父から聞いた話を今に伝える。

 

皮肉な事にこの人種差別行為黒人狩りを止めたのは、別の人種差別行為ー「白豪主義」そう日本排斥運動である。

 

こちらは吉田証言と違って、動かぬ証拠が山ほどあるようだが、豪州政府、謝罪も補償も何もしていない。バヌアツのラルフ•レゲンバヌ大臣が、まずは謝罪を、と求めている。

奴隷に払うべき賃金の上前をハネルという行為もクイーンズランド政府はしていたようである。

 

 

世界に広がった慰安婦問題。私は、この白人達の非人道行動を(広島長崎に原子力爆弾を落とし、東京空襲で女性、子供を含む何十万人もの市民を虐殺した行動を含む)世界の歴史から忘れさせるための一つの作戦だったのではないか、と考えている。