英国の国土の3分の一が貴族様の所有であることを、滞在先のオックスフォード大学教授と話した中で、大きく気になる点があった。書いておきたい。
冗談半分で、英国の土地改革には世界最強の日本共産党が必要だ、と合意した後、当方から
「英国のアカデミズムは何も疑問を持たないのですか?日本なんか左翼学者がうようよいてこんな状況許さないはずです!」
とコメントした。
教授「オックスフォード大学のDanny Dorling教授が書いているだけかな。」
Danny Dorling教授、2014年に"Inequality and the 1%" という本を出している。
http://www.dannydorling.org/books/onepercent/
私「マルクス学者はいないんですか?」
教授「ハンガリー動乱で、学者は全て共産主義を捨てたんだよ。そしてイギリスや他の国に逃げてきた。」
1956年のハンガリー動乱。全く知りませんでした。
wikiでちょこっと調べただけですが、数千人が殺され、数十万人が国外に逃れた、スターリンによる粛正。
日本の学者はこの動乱をどう捉えたのか?なんと、ソ連を支持していた。そして、この粛正を批判した黒田寛一が「反帝国主義・反スターリン主義」を提唱し、革マルが誕生したのである。
英国の土地問題。
全くの想像だが、封建制を廃止した後に到来した共産主義が欧州で行って来たことを目の前で見たインテリ、学者達はイギリスの王制、貴族制度を無言の内に支持する結果になったのではないか?