やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

植民される欧州 その3 ローマ風呂に見る植民の歴史

欧州訪問3週目は花の都パリへ! といってもシテ島のローマ風呂が当方の目的。 欧州はローマによる広大な植民が行われたのである。

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欧州の植民問題を理解する事が、太平洋島嶼国の植民問題を理解する事につながる。 このローマの植民活動はアダム•スミスもその「国富論」で、また新渡戸稲造、矢内原忠雄もしっかりと書いている。世界を植民地化したスペイン、ポルトガル、オランダ、英国、フランス等々もローマ人に植民された歴史があるのだ。 ローマの植民地に必ずと言っていいほどあったのが「公衆風呂」 これがパリ、シテ島のノートルダム教会の下に現在展示されている。 で観に行った。(残念ながらローマ風呂には入れません。) ロンドンのThe City (City-Cite パリのシテ、ですね)にもあったローマ風呂。 パリにもローマ人はしっかり公衆風呂を作ったのでした。しかも高架水路まで建築している。

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噂には聞いていたが、今回訪ねた欧州の地はどこも汚かった。 ローマ人は現欧州人に「衛生観念」を教育し忘れたようである。 ローマ人が去った欧州は、この水路を、公衆風呂を維持しなかったのである。 ローマの欧州植民でもたらされた公衆風呂と水道を維持していれば、欧州諸国による世界の植民(搾取、奴隷、殺戮)はなかったかもしれない。(次回に続く)

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映画、テルマエロマエ。馬鹿ばかしと思いつつ2作とも観ました!