やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

友人の甥がメラネシアグループのトップに!

25年間も太平洋島嶼国を担当していると、友達がどんどん出世していく姿を見る。

先日はパラオで友達の甥が大使になっているのを見た。

今度、彼がメラネシア諸国のグループ、メラネシアスピアヘッドグループのDirector Generalに選出された。

 

Fijian selected as new MSG director-general

http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/300986/fijian-selected-as-new-msg-director-general

 

フィジー人のAmena Yauvoli氏である。

ソロモン諸島出身の前事務総長がメンバー国の支持を失い昨年辞任。よって新たな人選となったようだ。

Amena Yauvoli氏は、気候変動海洋大使として、この2月パラオで開催した財団の会議に参加いただいた。それ以前はPIDFの暫定事務総長、そしてそれ以前はSPCの北太平洋の責任者なども努めていた。

地域をよく知る、そして域内、国際場裏の経験も多いYauvoli閣下である。

 

懸念事項としては、本来メラネシアスピアヘッドグループが同じメラネシアのニューカレドニアや西パプアの独立を支援する組織として創立された背景があるのだが、フィジーは西パプア問題に関してはインドネシア寄り、即ち独立を支持しない立場なのではないか、と理解している。

 

安倍政権になってメラネシア支援が強化されているようにも見える。

その背景には、資源が豊富な同地域に対する中国の関心が増大する一方、伝統的支援国である豪州の力が弱まっている事があげられる。

ガダルカナル、ブーゲンヴィル、ラバウル、ウェワック等々、多くの英霊が、遺骨が眠るところでもある。