人生、本当に何が幸いするかわからない。
このブログでパラオの水問題を取り上げたところ、高須クリニックの高須院長からパラオの子供達に水を送りたい!とTweetがあった。
高須院長の動きが当方のブログがきっかけだったのと、少々気になる点があったので、ボランティアで情報収集し、高須院長にご報告させていただいた。
「気になる点」というのは、11月に大統領選を控えるパラオで、この水問題も大統領選に利用されているという噂と、政府の初動が遅れ、民間会社がトラックを出して配水している、という話である。
メディアにも掲載されているのでもうこのブログに書いてよいだろう。
すなわち、資金拠出先を注意しないと、大統領選に利用されたり、民間の会社か、機能していないかもしれない政府に回ったり、という懸念があった。
幸い、現地赤十字の動きは伝わってきて、また大統領選とも距離があるようだったので、高須院長にはその事はお伝えした。
先週から今週にかけて水問題を巡る政治劇は、ますます加熱し、大統領が提出した国家緊急事態の延長を、議会が7対4で否決。双方、水問題を議論せずに、罵倒が続いた様子である。
国家緊急事態になると大統領の権限で議会を通さず物事が決定できる。
反対しているのは、大統領選の対抗馬。
しかも、水問題でいちはやく自分の会社を動かし、対応した議員である。
パラオの水不足はかなり早くから警戒情報が出ていたが、レメンゲサウ大統領はディカプリオ対応をしていた。これに対する批判の声も聞こえてきた。
水産資源管理にほぼ関係のない、メガ海洋保護区案に現を抜かしている間に、国民の命、健康、衛生問題である水問題で首を絞められる結果となった、との声も伝わってくる。
何はともあれ、高須院長のおかげで、パラオの水問題をめぐる政治、安全保障の対応状況を手に取るように学ぶ機会を得たのだ。
国民の命より政治での競争が大事。パラオに限った話ではないかもしれない。
下記は関連のニュース記事 Pacific Note から。