やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

フィジー、英国が持ち込んだ病原菌

フィジーの問題に、人口の半分を占めるインド人との対立がある。

 

このインド人移民。英国植民地時代にサトウキビ労働力として連れてこられたとしかしらなかった。

著名なインドフィジー人の講演を聞く機会があり、この背景を今日始めて知った。

 

1874年、フィジーは英国の植民地となった。

そして翌年、なんと先住民の人口の3分の一が麻疹などの伝染病で死んでしまったのだ。

英国人の病原菌の恐ろしさよ。

豪州も米国も先住民の80%が死亡しているが、そのほとんどが伝染病であるとオックスフォード大学の教授から伺った。

 

フィジーのインド人労働者はその穴埋めでもあったわけだ。

1879年から始まったインド人の労働移民は6万人。4.5万人が北インドから。1.5万人が南インドからだでそうある。

そしてこの労働移民制度が終了した1916年以降もインド人は母国に戻らずフィジーに留まり、人口の半分を占める事となった。

 

 

追記

このフィジーの1875年の麻疹流行は有名な話のようだ。

関連サイトがかなりある。亡くなったのは4−5万人。

下記のサイトは一番簡潔だが、誰が書いているのかもわからないのが残念。

http://measlesinfiji.weebly.com/