昨日、6月5日まで開催されていたシャングリラダイアログ。
オーストラリア戦略政策研究所Graeme Dobell氏の記事のタイトルが一番はまっていると思う。
"All about China, all the time"
5 Jun 2016|Graeme Dobell
http://www.aspistrategist.org.au/all-about-china-all-the-time/
中国の南沙諸島問題に始まって、南沙諸島問題に終わった会議であった。
<2008年のキーティング司令官の警告に反応したのは日本!>
この会議の様子をSNSやらなんやらで、追いながらこの3日間思った事。
2008年3月、米国政府の公聴会で太平洋司令軍キーティング司令官の警告に反応したのは世界で日本だけです。
キーティング司令官は、お酒の席とはいえ中国から太平洋分割案を提案された事は憂慮すべしと述べたのだ。
これに、笹川陽平氏が反応し、正論に記事を書いたが後半は私の意見である。
<太平洋島嶼国との共同体を>
この正論が、当方が1991年から動かしてきた太平洋島嶼国事業の方向を大きく変えた。
島嶼国基金は1998年から樋口レポートを執筆された渡辺昭夫東京大学名誉教授を二代目運営委員長にお招きし、ミクロネシア地域の地域協力枠組形成を中心に支援を展開してきた。その基盤を活用した海洋安全保障を提案したところこの正論の記事に反映された。
これで、ミクロネシア海洋安全保障事業への道筋がついたのだ。
<有言実行>
走りながら考えよう、国交省の変わり者で有名だった元審議官の羽生二郎氏とミクロネシアを訪問し、海上保安事業支援が具体化した。
私は一人、これも自分の判断でミクロネシア3国の大統領との協議に入ったのだ。
そして同年11月にミクロネシア3国大統領サミットで合意事項になり、現在に至る。
シャングリラダイアログで、世界の国防関係者が中国の海洋進出を議論する遥か以前、私は中国の動きに反応し、対応してきたのである。
シャングリラダイアログ参加の皆さん、考えてから走るのでは、もう遅いのです。「走りながら考える」これが正解!
シャングリラダイアログ、もう一本書きます。英仏国防相のスピーチに関してです。