やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

海洋安全保障を体系的に学ぶ

1991年に財団に入って、ICT(情報通信)の事業、USPNetが一つの重要な担当事業となった。

ICTのイロハもわからず手探りで学び行動する5、6年が過ぎた。日豪NZのODA案件になったところで、体系的に学びたいと思い、渡辺昭夫先生の門を叩き2つ目修士を取った。

2008年羽生会長の陣頭指揮の下、ミクロネシア海上保安庁事業を担当する事となった。

立ち上げだけで後はお役御免かと思っていたらもう9年もどっぷり海洋安全保障事業に漬かっている。現場だけでなく、こちらも手探りであらゆる資料を読んで来たが、これも体系的に学びたいと情報通信に関する博論を書きながら思っていた。

今日、日本の海洋安全保障の権威の門を叩いた。

財団の古川博士に事前に相談したところ

「S教授はどこからも引っ張りだこで、とても会ってはもらえませんよ。」

と冷たい。連絡先も教えてくれない。

オッシ!当たって砕けろだ、と大学の総務部に連絡したところ、すぐにS教授に転送いただき、S教授から「喜んで相談に乗りましょう」とのお返事がいただけた。

そして今日の面談。

用意した研究計画は理論枠組みに力を入れていた。意外にもS教授からは今話題となっている案件をフォローしたらどうか、とのご提案をいただいた。理論も大事だが実際に役に立つ事を、という意味かもしれない。

ところで、パラオの広大な商業漁業を禁止する海洋保護区はUNCLOSの基本的考え方に反するのだそうだ。そんな事初めて知った!

何にも知らずにやってきたんだなー、と改めて思ったが、知らなかったからできたのかも?とも思った。PEWも知らないよね。

いよいよ、2つ目の博士論文に挑戦!その前に入学試験に挑戦です!