やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

台湾関係法

蔡総統の太平洋島嶼国訪問をフォローしこのブログに上げてきた。

読んでくださっている方がいて、しかも某省の安全保障担当官でわざわざ昨日出た朝日新聞の記事を教えてくださった。

「朝日に書いてあることは、早川先生のブログに書いてあることばかりですし、米国の件が全く触れられていません。」

新聞記事には、蔡総統のツアーがハワイから始まって、グアムで終了していることを一切無視しているようだ。なぜだろう?記者が知らないわけないし、どこかに誰かに「忖度」したのであろうか?

それで思い出した、グラント・ニューシャム氏の記事。

「現在の状況にかかわらず、台湾関係法を読んでそれに従って行動することを決心するのだ。台湾とその当局者をまるで南米の麻薬王のように扱うのをやめよう。米国にいる台湾軍人が制服を着るのを許可し、国務省が自ら課した米軍現役将校の台湾入国禁止令はやめる。米国海軍を港に送って来年のリムパック(環太平洋合同演習)に台湾を招待しよう。」

【オピニオン】トランプのアジア歴訪:より重要なのはその後のこと

https://www.newshonyaku.com/usa/politics/trump/20171101  より

この部分を知れば蔡総統の、台湾の太平洋島嶼国訪問が単なる中台の話でないことは明確だ。

米国の太平洋回帰、オバマ政権の失われた8年の修復。

日台関係も、米国の「台湾関係法」を睨みながら動きべきなのだ。