やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

キリバスのフェリー事故;島嶼国の海上保安能力とは?

 
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多分これが遭難したMV BUTIRAOI 船主が今のところ不明。ここに88人?しかも2日間の航行ってどうなんだろう?

既に2週間が経過するキリバスのフェリー事故

10 children among passengers on sunken Kiribati ferry

https://www.radionz.co.nz/news/pacific/349384/10-children-among-passengers-on-sunken-kiribati-ferry

 

当初50人と言われていたが、下記のニュースでは乗船者は88人。

内小学生が10人。高校生が13人。65人が大人。

学校が夏休みだったのだ。それで離島から首都のタラワに戻る船だった。

7人がニュージーランド空軍によって見つかったが、残りはまだ不明。

現在ニュージーランド、豪州、米国が300,000平方キロメーターの海洋を捜索中。

 

キリバスには捜索する海上保安能力はない。

海軍は勿論、ない。海洋法執行機関があるはずだが、ほとんど機能していない、とこれは豪州の関係者から聞いた。キリバス政府の役人に聞いた事があるがその実態を把握していなかった。政府の公式データがあるのであろうか?

それで世界最大の海洋保護区、とか言っているのである。このギャップが恐ろしい。

 

問題となっているのが、政府からニュージーランドに捜索要請があったのが、事故が起った1週間後。さらにこの船には基本的な遭難救助用の発信器(名前を忘れました)などなかったと。

 

関連ニュース

Sunken ferry had seaworthy certification, says Kiribati govt

3:01 pm on 31 January 2018

https://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/349328/sunken-ferry-had-seaworthy-certification-says-kiribati-govt

 

Sorrow and anger as Kiribati reels from ferry sinking

1:24 pm on 31 January 2018

https://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/349285/sorrow-and-anger-as-kiribati-reels-from-ferry-sinking

(このタバイ初代大統領のインタビューは参考になる。法遵守の精神が低い、通信環境が悪い。)