やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

米国環境NGOは中国のプロパガンダ組織

米国環境NGOが中国のプロパガンダ組織となっている事を指摘する手紙が、House Committee on Natural Resourcesの共和党議員から2018年6月5日付で発信された。

GOP Lawmakers Accuse Environmental Group of Aiding in Chinese Propaganda Efforts

By JACK CROWE

June 7, 2018 June 7, 2018

https://www.nationalreview.com/news/gop-lawmakers-accuse-environmental-group-of-aiding-in-chinese-propaganda-efforts/

レターの内容はここで確認できる。非常に興味深い、が一部だけ紹介。

https://naturalresources.house.gov/uploadedfiles/bishop-westerman_to_nrdc_06.05.18.pdf

Natural Resources Defense Council (NRDC) は、中国が世界最大の公害排出国である事を隠して来た。他方、トランプ政権になってから10日に1回の割合で政府を訴えている。

南シナ海を埋め立て環境破壊をし、軍事基地化している中国を無視し、米国海軍のソナー試験を訴えている。

レターは外国人によるプロパガンダ活動を禁止する法律Foreign Agents Registration Actを引用し、NRDCに期限付きの回答を求めている。1938年にできた法律だ。

(ちなみにこのForeign Agents Registration Act. Wiki情報では2007年までに1700人の外国を代表するロビーストが報告された、とのこと)

NRDCに突きつけられた締め切りは6月12日。ニュースに出てくるはずなのでフォローしたい。

これを読みながら、G7海洋プラスチック憲章に日米がサインしなかった事を、何の検証せずに批判している人たちが重なった。プラスチックゴミの海洋流出も中国が世界一である。G7とは関係ない。

私が「環境」と聞くとまずは疑ってかかってしまう理由はここにある。環境や文化というテーマを背景に政治的なプロパンガンダは行われている。パラオキリバスの海洋保護区、もそうだ。