やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

「開かれた連帯」APECと安倍政権のインド太平洋構想

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渡辺昭夫先生の「アジア太平洋環太平洋構想」
長富祐一郎さんの章をざっと読んだ。大蔵官僚だったのだ。
FAIRという組織があって一度顔を出した事があるが、笹川が何をしに来た、という対応だったのでそれきりだった。

ここには、PECCの時代は見向きもしなかった外務省がAPECになった途端大使経験者を数人送り込んできたと書かれている。アジアを、中国を大平首相の環太平洋構想に押し込んだのは外務省だった。

PECC, APEC は90年代、色々な文章で読み散らかしたままだ。

少なくともAPECは日本が主導したのだ。若しくは日豪協力の賜物である。
大平総理は1980年、亡くなられた年に訪ねたメルボルンで、ソ連・中国も排除しない「ゆるやかな連帯」「開かれた連帯」という言葉を使って説明している。そこには軍事政治分野ではなく、経済文化での協力とも述べられている。
今回インド太平洋と海洋安全保障と大きく躍進した安倍政権の動きを大平首相はどう評価されるであろう?