やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

アメリカの本気(2)

アメリカの本気が加速している。トップギアで、だ。

まずは2019年10月にハワイの東西センターで開催されたミクロネシアリーダー会議でインド太平洋軍のPhil Davidson司令官がスピーチ。

支援策は色々あるがインド太平洋トランスペアレンシーに15億円を追加支援。

通常の年間350億円にさらに100億円乗せた支援を表明。

現在13のシップライダーズ協定を太平洋島嶼国と締結。(これ重要。日本もやってほしい。今のところ水産庁がパラオと締結しているだけ)

Fusion Centerの事も述べている。これは私がパラオに作った建物。

Admiral Phil Davidson, Commander of the US Indo-Pacific Command, Adresses the Inaugural Micronesian Conference of Leaders

 

そして連戦終結後、ずっとうだうだしていた自由連合協定。米国主導に早々に協議完結したいと態度を明確に打ち出してきた。これにはパラオも驚いている様子だ。


 

こうやって政府が動く背景には議員の本気がある。

2019年9月18日に開催された公聴会。2、3時間あったが一応全部聞いた。

「南太平洋地域で影響力を強める中国に対抗するため、アメリカと緊密な関係にあるパラオ、ミクロネシア、マーシャル諸島の3か国を中心に、太平洋の島しょ国との間で経済的 軍事的な関係を、一段と強化する」

日米同盟で共に支援してほしい。そのためにミクロネシア海上保安事業を立ち上げたのだ。

気になったのが最後のサイパンに議員が議長のなった部分。米国人(白人の)が一人もいなくなったようなのだ。

www.foreign.senate.gov

U.S. Policy in the Indo-Pacific Region: Hong Kong, Alliances and Partnerships, and Other Issues

日本語のニュースにもなっている。

www3.nhk.or.jp