やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

「社会人として破綻」していた千野さん2

 千野さんから侮辱する言葉を投げかけられて、しばらくショックでどうすればいいのかぼーっとしていた気がする。勿論仕事は粛々とこなしてはいたが。

 はっきりとではなく、何気なく、千野さんから言われてことを当時笹川平和財団の会長で、千野さんにレクしてくれ、と私が頼まれた羽生次郎に報告した。結局千野さんが太平洋島嶼国基金から消えて、2013年、この地域に関心が高かった安倍政権の支援をすべく私が残ったのである。

 2014年の安倍総理の豪州、パプアニューギニア訪問は私が事前工作活動をして、西豪州、ウェワクの訪問となったのである。この動きは全て笹川洋平のクレジットになったはずだが彼は何もしていない。できるはずがない。現地のことも知らないし、人脈もゼロである。

 書いていて思い出したのは千野さんは産経退職後の就職先を探していて、それが人事院人事官のはずだったのだが民主党に反対されてだめになったのだ。これは議事録を読んだ記憶があるが、単に政治的な批判ではなく、人事官としての専門性や独立性に疑問が示されたのだった。そこにミクロネシア海保事業への自分の意見が通らず、私の主張(パラオを拠点にという)が通ったのだ。「あなたが仕事ができるのは、羽生さんが女好きだからよ。パラオなんて重要ではなない。」と言ったのは自分が仕事を続けられなかったからであろうか?自分の意見が通らなかったからであろうか?

 それにしても普通言わない。社会人、というか人間として破綻していた。少なくともあの時は。。

 千野さんは太平洋から消えたのだ。関与がなくなった。

 私が呼び込んだだけでなく、出張もいくつもアレンジさせていただき、別荘にも招いていただいたことも。千野さんにお会いしたのが1999年当たり。私は仕事だけでなく、人生の先輩としても信頼し、尊敬してきたのだ。10年後にまさかこのような仕打ちを受けるとは思わなかった。

 自分は20も30も年下の女性対して、こういう事はしたくない。自分の専門分野以外は素直にレクを受けたいし、専門分野でも同等に議論したい。自由で開かれた関係を尊重したい。