パラオ通信改革と中共オンラインカジノ・サイバー犯罪

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太平洋島嶼国の通信改革に現場で深く関わってきた。第一回島サミットの目玉事業となったUSPNetのODA化は、本当に私一人で成し遂げた。自慢したいのではなく、何もしていない、何も知らない専門家を名乗る人々が太平洋島嶼国の通信を語る危険性（誤解の拡大）を日々感じ、公言するようにしている。

私の２つ目と３つ目の修論、一つ目の博論は太平洋島嶼国の通信政策がテーマだ。

2008年ミクロネシア海上保安事業を一人で立ち上げ、海保・国交省の尻拭いをするなかで通信の件は遠ざかっていたが、よく現地高官などからアドバイスを求められていた。

パラオの通信法は2017年に大きく改正された。これを読み込んでアドバイスするということもしていたが、全く忘れていた。過去のメールが出てきて、1行1行コメントをしている自分のメールを見つけ、思い出した。

今週、英国で開催される学会発表で中国のサイバー犯罪のことを話す。パラオのオンラインカジノの件も、だ。そこで2008年以降の通信改革の流れを整理した。下記のレポートは全て読み込みたいが、時間の都合上、斜め読みしたただけ。しかし大きな流れがそれなりに理解できた。国の公社にして守りながら徐々に競争を、という話だ。ただしレギュレーターを廃止したのが気になる。サイバー犯罪天国にするつもりかもしれない。実はその法案が議会から出ているが大統領が止めている。この法案が通れば「親日国家パラオ」に三合会の無法地帯ができるのだ。

＜ADB Reports＞

Concept Paper

Project Number: 52036-001

October 2019

Proposed Policy-Based Loan Republic of Palau: Telecommunications Sector Reform Program

https://www.adb.org/sites/default/files/project-documents/52036/52036-001-cp-en.pdf

Initial Poverty and Social Analysis

August 2019

Palau: Telecommunications Sector Reform Program

https://www.adb.org/sites/default/files/project-documents/52036/52036-001-ipsa-en.pdf

Technical Assistance Consultant’s Report

Project Number: 40595 　September 2008