やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パンドラペーパーと太平洋島嶼国

このパンドラペーパーが気になっています。絶対インド太平洋の島嶼国が関与しているのではないか、と。以前の同様な報告もサモアなどの小島嶼国が重要な金融基地になっていました。

 

今回の舞台はサモア、クック、そしてシンガポール。パラオでの金融犯罪もシンガポールがいつも絡んでいます。

<パンドラ文書に記載されたオーストラリア人の多くは、シンガポール、サモア、クック諸島、ニュージーランドで信託業務を行っているアシアシティの顧客です。>

 

手配したのはオーストラリア人。サモア新政権はこの問題を調査すると言っています。

<2015年、オーストラリア人会計士のGraeme Briggsがモスクワに降り立ったのは、1年で最も寒い時期のひとつである2月だった。彼は顧客との面談のためにモスクワを訪れたのだ。

グレフは、ロシア最大の銀行であるスベルバンクの会長であり、プーチン大統領の側近で、かつてプーチンの省庁に仕えたこともある。彼は自分の莫大な財産を守るために、ブリッグスの助けを必要としていた。・・・グレアム・ブリッグスは違った。優秀な会計士であるブリッグスと彼の会社Asiacitiは、顧客の資金だけでなく秘密を守るための信託や金融構造を作って財を成していた。・・・>

 

お金持ちの苦労は理解できませんが太平洋島嶼国ではよくお会いします。年間の税金が500億円という方もいました。

<ニュージーランドの外国籍の信託は、他国に住む人々の利益のために、ニュージーランドの受託者によって管理される法的構造である。ニュージーランドの源泉から収入を得たり、ニュージーランドの受益者に収入を分配したりしなければ、ニュージーランドの税金は免除されます。4年前までは、受益者の身元や資産の詳細を当局に開示する必要はありませんでした。>

 

 

www.abc.net.au

Samoan connections unearthed in Pandora Papers leak - Pacific Beat - ABC Radio Australia

パンドラペーパー、太平洋ではサモアとクック諸島が深く関与しています。しかし最大の動きは、米国だそうです。