やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

中国海洋科学調査船現れる!

中国の海洋科学調査船が11月29日から12月4日まで、違法にパラオ北部のカヤンゲル近辺で調査をしていました。詳細は安全保障上出てきていませんが米国政府が支援しています。

Chinese survey ship departs on its own - Island Times

islandtimes.org

 

違法にパラオのEEZで活動をしていたのは 中国の海洋科学調査船「大洋号」Da Yang Haoで9月にはブルネイ、マレイシア、インドネシアのEEZに入っていたことが確認されている。マレーシア外務省は中国大使を呼びだし注意をした。マレーシアでの違法調査活動の証拠はしっかり確認されていた。

Unauthorized Chinese survey vessel found in Palau waters north of Kayangel - Island Times

 

2018年にも中国海洋科学調査船の違法な活動が確認されている。

Chinese research vessel found operating in Palau’s EEZ without permit - Island Times

 

パラオの北部EEZは九州パラオ海嶺にもつながり日本の国益にも関係している。また同じ地域には海底通信ケーブルも敷設され、現在パラオにどんどん入っている米軍も使用しているはずである。パラオだけの問題ではないし、パラオの海洋法執行には限界がある。日米でパラオを守って欲しい。