やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて30年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ウイグル弾圧とユニクロ・無印良品

京都河原町三条に西日本最大のユニクロ開店という事で友人に誘われて見に行った。 ユニクロがいかに地球環境や貧困に貢献しているかが店内の壁に書かれている。仕事柄そのいう文章を批判的にじっくり読んでしまう。そして世界の貧困や環境問題をあまりにも綺…

ソロモン諸島台湾断交 ー マライタ島の動き (2019.11.25-12.4)

ソロモン諸島台湾断交から3ヶ月。 英国女王が国家君主である。100前後の言語、民族のソロモン諸島がその歴史の中で統一した事はない。英国植民地支配で始めて植民地としての地域のまとまりができた。独立後も英国の女王を君主に迎え、英連邦国家の一員とし…

中国のカール・シュミット旋風

カール・シュミットの帝国主義論のメモを書いている最中に偶然みつけた論文。 鈴木敬夫。「国家主義と寛容 : 中国にみる『敵・味方論』の不寛容を問う」 専修総合科学研究、24巻 2016年。 専修大学学術機関リポジトリ(SI-Box) なんと、中国では熱く、カー…

カール・シュミット『現代帝国主義論』(5) 現代帝国主義の国際法的諸形態(1932)

翻訳者の長尾氏が本の題名に選んだ、すなわち一番重要な位置づけの論文である。 米国が経済的帝国主義国家である事を書いている。それはアメリカの建国精神にも観られる政治と経済を対比して帝国主義に見せていないだけで、シュミットは「ともあれ米国の帝国…

国際機関をめぐる現代的位相

IWCの交渉官として長年関与されてきた森下丈二氏の一番新たらしいペーパーが国際問題2019年11月号に掲載されていた。巻頭が中谷和弘教授の「国際機関をめぐる現代的位相」で、両方読ませていただいた。 IWC脱退を巡っては国際法違反とメディアやSNS に書かれ…

カール・シュミット『現代帝国主義論』(4) ライン地域の国際法的諸問題(1928)

1928年、ドイツ歴史学会における講演。ナチ党が選挙で12席を得た年だ。シュミット、39歳。第一期はワイマール憲法起草者フーゴー・プロイスの後任としてベルリン商科大学の教授に就任する年の思想、歴史観。 ベルサイユ条約はドイツに課した賠償金の大きさ…

カール・シュミット『現代帝国主義論』(3) 国際連盟とヨーロッパ(1928)

線引いた箇所の抜き書きだけ。 5 国際連盟は総会、理事会の機能、権限、権能が不明確。全世界の平和に関する問題に対処する現実的可能性も、義務の公認されていない。連盟は一切をなしうるが何もしなくても良い。 6 主たる功績は国際理解の雰囲気作り、い…

カール・シュミット『現代帝国主義論』(2)

カール・シュミット『現代帝国主義論』は7編の小論をまとめている。翻訳者の長尾氏は3つ目の論文のタイトルからこの本の題名をつけたのだそうだ。 国際連盟とヨーロッパ(1928) ライン地域の国際法的諸問題(1928) 現代帝国主義の国際法的諸形態…

カール・シュミット『現代帝国主義論』(1)

カール・シュミットの「大地のノモス」の海洋の章だけ読んだが、やはり全文読みたいと思うようになった。しかしなかなか手が出せないで本だけが目の前にある。 図書館の「大地のノモス」の隣に小論集の『現代帝国主義論』と言う本があって何気に借りて読み出…

逃した魚は誰が取る?

【DHC】2019/11/26(火) 百田尚樹×山田吉彦×居島一平【虎ノ門ニュース】 海洋法を学ぶものとして、日本のEEZの広さを強調する山田吉彦さんの立場は素直に支持できないのだが、今回の百田さんとの番組はよく言ってくれた、よく教えてくれた、と感謝、感動して…