やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて30年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

矢野暢著『日本の南洋史観』読書メモ(1)

200ページの中公新書。6章の第1章は「七人の「南進論」者」で50ページを割いている。 ここにぎょっとして目が飛び出たまま、未だに引っ込まないすごい箇所がある。 中国の第一列島線と第二列島線。起源はもしかしたら矢野先生かもしれない。 前半では「南進…

矢野暢著『日本の南洋史観』

1936年満州で生まれ、1999年ウィーンでその生涯を閉じた 拙著『インド太平洋開拓史』では紙幅を理由に「南進」を定義することもなく「サムライの南進」という項目で田口卯吉の天佑丸の南洋航海の話を書いた。 矢野暢著『「南進」の系譜』は読んでおきたかっ…

矢野暢著『「南進」の系譜』 読書メモ

拙著『インド太平洋開拓史』では「南進」を「サムライの南進」と「漁師の南進」という視点で書いてみた。本来ならば「南進」の言葉自体の定義などもすべきかと思ったが紙幅を理由に割愛。それでも矢野暢著『「南進」の系譜』に目を通しておきたかったがキン…

信夫清三郎著「ラッフルズ伝」(2)

著者信夫清三郎の父、信夫淳平。外交官、国際法学者 かつての英国植民地ウィキより French Indochina Dutch East Indies Portuguese Timor Spanish East Indies British Burma, Malaya and Borneo パラオの大統領選が気になってなかなか読む進まない信夫清三…

コロナ中のオンライン資料

Report of the Committee on the Peaceful Uses of the Sea-Bed and the Ocean Floor beyond the Limits of National Jurisdiction https://digitallibrary.un.org/record/731095 https://digitallibrary.un.org/record/731095 国際海洋法秩序の50年 https:/…

「日本帝国と委任統治」等松春夫著

ドイツ領ニューギニア 拙著『インド太平洋開拓史』は100ページの限られた紙幅に詰め込みすぎた反省がある。 太平洋といえば第一次世界大戦と第二次世界大戦の舞台であった。第一次世界大戦は平間洋一先生のご研究をご紹介することで、日本を「火事場泥棒」と…

クニオ・ナカムラ大統領の遺産(3)レメンゲサウ政権の環境保護懸念

ナカムラ大統領の任期は1993−2001年で4年の任期を2期務めた。その座を副大統領としてナカムラ氏を支えた現大統領のレメンゲサウに譲ったのである。 しかし、レメンゲサウ政権は環境保護を、時の流れに沿って強く押し出した。これにナカムラ大統領は強く反対…

信夫清三郎著「ラッフルズ伝」

父親の信夫淳平。外交官、国際法学者。清三郎氏の写真は見つからず。4人の息子のうち2人が自殺。ウィキ情報だがかなり激しい性格だったようだ。 何度か読んでいる白石隆著「海の帝国」今回読んだら信夫清三郎著「ラッフルズ伝」というのが、なんとアダム・…

ホワイトハウス米領サモアの海洋安全保障強化

これも感慨深いというか・・ 米国国家安全保障局が(国防省でも、国務省でもなく!)米領サモア周辺を監視するため高性能の監視艇を供与、とのこと。中国の違法操業監視が主な目的。 2008年、私がミクロネシア海上保安事業を立ち上げるとき、米国国務次官補…

クニオ・ナカムラ大統領の遺産(2)Education, Education, Education!

1999年の三塚、田淵パラオ訪問は、私とナカムラ大統領の距離を一気に縮めた。 翌年が偶然にも第2回しまサミットでナカムラ大統領・森総理が共同議長をすることになったのだが、このサミットも小渕総理の依頼を受けて、私が全面的に協力したのである。 沖縄…