2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧
2つ目の博士論文のテーマは「国際的海洋ガバナンスにおける太平洋島嶼国の役割—BBNJの協議を巡る太平洋島嶼国の海洋政策」である。 笹川平和財団の寺島さんとBBNJに日本一詳しいであろうH君からBBNJなんか論文にならない、と言われてしまったが、この二人は…
英国のテリーザ・メイ首相が来日中である。 対英外交と太平洋島嶼は一見関係なく見えるが、太平洋島嶼国の多くが英連邦の一員で未だに英国女王を君主に頂いている国家が多いのだ。 http://thecommonwealth.org/member-countries より 英連邦ーThe Commonweal…
2011年、パラオのシーシェパード退治を、笹川平和財団前会長の羽生次郎さんから指示された時は、なんで国交省や海保に人材がいないんだよ〜、何で私なのよ〜、と嘆いたが、君にしか出来ない、と煽てられて、粛々と対応した。 まずは、敵の情報収集を行いなが…
クロマグロが絶滅、絶滅、とどうしてもハルマゲドンを望む、絶滅を希望するイエロージャーナリストや環境NGOがいるようだが、この8月に米国商務省のNOAAが絶滅しません、と発表した。 水産資源の素人の私だってちょっと、バランス良く資料を見て行けばわか…
私が海洋問題に関わり始めた2008年。任期を終えるブッシュ大統領が世界最大の海洋保護区を太平洋に制定した。 続いてオバマ大統領も任期を終える直前にこのブッシュが制定した太平洋の海洋保護区を拡大したのである。 オバマ大統領はハワイ出身の、即ち初の…
「トンガ国王、議会の解散命じる 11月までに選挙 ポヒバ首相解任」 2017年08月26日 http://www.afpbb.com/articles/-/3140555?pid=0 日本語でも記事になっているが、先週後半はこのニュースでトンガに釘付けになった。 トンガの友人は「トンガの歴史上、最悪…
(駄場様、お名前間違えて申し訳ありませんでした) 後藤新平の植民政策を論じた資料はないでしょうか?と京大のN教授に思いきって尋ねたところ、駄場裕司著『後藤新平をめぐる権力構造の研究』(南窓社、2007年)を教えていただいた。 著者の駄場裕司氏は、…
同志社大学坂元教授が編集されている笹川平和財団の【Ocean Newsletter】に、BBNJの議論にも、また来年の島サミットにも重要な記事が掲載されていた。 【Ocean Newsletter】第409号(2017.08.20 発行) 「ミクロネシアでの海底地形調査と海洋における国際協…
海洋問題の大きな部分を水産、漁業が占める。 水産行政を知らずして海洋問題は語れないのだ。逆に海洋問題がわからないと水産行政は語れない。 この3、4年、「水産行政」を戦後の水産庁の設立の様子から見て来た。そして現在国際海洋法大家の同志社大学坂…
ニュージーランドの第二位の水産業者シーロードの成功は日本のニッスイの支援があってこそ。 「水産行政がこれでいいはずはない、そう思いませんか?」 下記の記事を書いた産経の記者からこんなコメントをいただいた。 2017.8.22【主張】クロマグロ 長期的視…
太平洋島嶼国始め途上国から提案されたが、最終報告にはない原則の一つが ”equity・公平” である。シュタイン博士の平等原理を読んだ後だったの妙に記憶に残った。 コスタリカとエリトリアが支持。米国、日本が反対。 CARICOM, PSIDS, LDCs and the High Sea…
先般の米軍のレーダー基地をパラオに設置する協議内容がパラオ大統領府から発表 パラオの空海の監視のためのレーダー施設。 10月26日ハワイの会議で最終合意。米パラオ共同記者発表がある、という。 Air and Maritime Domain Awareness Radar Systems (the…
BBNJの議論 PSIDSが伝統知識とセットで主張しているのがAdjacency・隣接性だ。 この隣接性議論、どこかで読んだ記憶が。。 もし隣接性が優先されると内陸開発途上国(Landlocked Developing Country, LLDC)に不利になるという議論だったような気がする。 PS…
Tongan Speaker helped drug team, say police http://www.smh.com.au/national/tongan-speaker-helped-drug-team-say-police-20111216-1oyrg.html より 豪州ビショップ外相が対太平洋島嶼国政策で取り上げた1.5トンのコカイン。 トンガ沖でフランス海軍が拿…
朝日グローブがサイパンのカジノを記事にしたようだが、何も取材がされていないし、問題の核心に触れていない。わざと、であろうか?忖度したのか? サイパン政府がカジノに手を出して、中国のマネロンの楽園となっている本当の原因はサイパンの年金破綻なの…
パラオのメディアからの情報だ。FBで公開。 米国とパラオが秘密会議をもち、軍事目的のレーダー基地をKayangel, Ngaraard, Ngardmau, Angaur, Sonsorol, and Hatohobe、のどこかに設置する計画との事。 この秘密会議自体、驚きだが、こういう情報が非公式で…
【訂正版】特別番組「コミンテルンの謀略と日本の敗戦」江崎道朗 上念司【チャンネルくらら・8月6日配信】 このブログがきっかけでお世話になっている評論家江崎道朗氏の新しい本の紹介がYouTubeであった。 戦前の社会は、保守自由主義 vs 右翼・左翼全体主…
昨年琉球大学から出版された本の書評があった。 Self-determinable development of small islands by Masahide Ishihara, Eiichi Hoshino and Yoko Fujita (Eds.) (reviewer: Thanasis Kizos). Vol. 11(2) (Nov 2016) Island Studies Journal – ISSN: 1715 –…
今年受理された当方の博士論文はオープンアクセスにしてある。 先日、そのウェッブサイトを見たら統計がある事が判明。 https://ourarchive.otago.ac.nz/handle/10523/7139/stats ダウンロードは233件 ページビューは620件 であった。 国別の統計もあり多い…
<同志社大学の図書館> 同志社大学に入学して嬉しい事は、図書館へのアクセスである。特に法律関係は普通の図書館には置いていない本が多いし、買うと高いし、古書でも見つからないのがある。 同志社大学は各学部にも独立した図書館があって、院生だと比較…
大橋さんが当時の総理府事業に参加したのが1980年。 その5年後1985年に日本青年国際交流機構が設立。* そして2年後の1987年にSSEYAP International が設置された。 私が関わり始めたのが1988年。 全くの手弁当、持ち出しの団体である。 政府の請負組織で…
人生を変える出会いがある。 私が今、国際交流、国際協力と言った仕事に関わっているのは24才の時に大橋玲子さんに出会ったからである。 その彼女が1週間前に亡くなられた。 虫が知らせる、という事はあるのだ。 私は育児、仕事、博論で10年近く彼女に連絡…
アイリッシュのバーク。フランス革命にかぶれてアイルランド革命をはかったロード・エドワード・フィッツジェラルドの事を知ったらどう思うであろうか? 佐藤健志さんの新訳『フランス革命の省察』保守主義の父かく語りき。(PHP研究所、2011年) ローレンツ…
第4回準備委員会(国連BBNJ PrepCom4)国家管轄権外の海域における生物多様性(BBNJ)が2017年7月10ー21日開催された。 これが成果文書 Advance, unedited version of the Report of the Preparatory Committee established by General Assembly resolution…
人口の70%以上が青年層の太平洋島嶼国。 サモアのナオミ副首相が若者の声を聞こう、と。 Samoa calls on older generation to listen to youth voice http://www.radionz.co.nz/news/pacific/337283/samoa-calls-on-older-generation-to-listen-to-youth-vo…
太平洋島嶼国と中国のニュースが後を絶たない。 今度はバヌアツ。 空港改修で中国関連企業から賄賂を受け取った14人もの国会議員を汚職で摘発し刑務所に入れたのに、世銀の資金で工事を請け負ったのはなんと中国の会社。 しかし、下記の記事によると、契約…
このブログで情報発信をしているおかげで、情報がどんどん集まる。 北太平洋にお住まいのNH氏からいただいた貴重な資料を拝読した。 『南洋群島昔話 其の一』昭和19年5月、財団法人南洋経済研究所 https://drive.google.com/file/d/1e1an-NKe4PNZvbjqI3vt…
<フィジーの中国警察介入は正当?不当?> 先般、77名の中国人オンライン詐欺師をフィジーから、中国警察がわざわざ来て送還したニュースがあった。 気になったのが、外国政府(中国)によるフィジ−での法執行が、もしかしたら正式な手続きを踏まずに行われ…
先週末、フィジーの太平諸島フォーラムで外相会議が開催された。 安全保障を中心としたBiketawa Plusの合意がされたようである。 太平諸島フォーラムをひっぱる豪州のビショップ外相のスピーチが下記にある。 Australia in the Pacific Speech, check agains…
仏領ポリネシア、ハオ環礁の水産養殖事業がいよいよ開始とのニュース。 Tahiti Nui Ocean Foodsという中国の企業が約1,500億円投資し、3,000の養殖ケージと1万人の雇用、といううたい文句で開始したらしいが、規模は縮小。 出資しているのはTian Rui group…