やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

安倍総理に捧ぐ

The Next Generation of Japanese Has to Learn About the Indo-Pacific | JAPAN Forward 私が笹川陽平に呼ばれて「今までの25年よく太平洋島嶼国基金を継続してくれた。安倍総理が島へ行くぞ。豪州が煩いようだな。」と言われたのが2014年の初頭。ご褒美に…

ICT4SavuSavu, Fiji

I am happy to see USPNet and USP Centre active in rural areas and remote islands of the Pacific Island countries. I dedicated my decade of the 90s to USPNet and PEACESAT.Centre Supervisor Mr Sairusi Lui showed me around the small centre in…

米国経済安全保障評価委員会:中国の統一戦線

米国経済安全保障評価委員会の2018年の報告書だ。読もうと思って印刷したままだった。書類整理の中から出てきた。中国の統一戦線の動きはもうすでに誰もが知るところとなったが、概要だけメモしておく。斜め読みだが多くの事例が示されていて興味深い。 米国…

The small island states in the Indo-Pacific: sovereignty lost? 読書メモ

コメント、国際法学者は島の歴史を知らない。 The small island states in the Indo-Pacific: sovereignty lost? https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/10192557.2023.2181806 気候変動の結果は非対称的に経験されており、植民地時代に搾取された国…

研究メモ:Small States, International Law and the Realisation of Rights

小国の存在自体に疑問を、もしくは辿って議論はしていない。小国ありき、の議論。 https://www.biicl.org/documents/10198_conference_report_wh-_biicl_small_states_2019.pdf Small States, International Law and the Realisation of Rights Iris Anastas…

北朝鮮と三合会 FT/RUSIの動画レポート

North Korea and the triads: gangsters, ghost ships and spies | FT Film - YouTube パラオに入った三合会対策の協力を依頼され、その分野のプロになってしまった。日本の犯罪組織もかなり深く関係していることも知った。財団、NPOという慈善組織の殻をか…

『国際法上の自決権』中野進著 読書メモ

いよいよ博論を書き出すのだが、数年前に読んだ中野進先生の『国際法上の自決権』を再読している。色々なことが身の上に起こって、集中できないのだが、最近弁護士に相談に乗ってもらうことにしたら、少しだけ余裕ができた。知らない間に「字面を追っていた…

🇫🇯🇲🇽🇳🇿麻薬の三角地帯?

スペースでも読み上げました。 インド太平洋ポッドカフェ麻薬の三角地帯? https://x.com/i/spaces/1DXxyjjamqyKM フィジーの警察の腐敗と麻薬問題のニュースと情報がかなりの勢いで出回っている。それだけ深刻な状況である、ということだ。 ニュージーラン…

また?豪州政府の法執行分野におけるブーメラン援助

パラオ国家安全保障局ができたのはウィップス政権下だが、それ以前よりJennifer Ansonに頼まれてパラオに入り込んだ中華マフィア対策の手伝いを無償で、ほぼ毎日させられていた。Jenniferが私に協力を依頼した事を非難する人がいるらしいが、情報が全て中国…

🇻🇺ラルフ・レゲンヴァヌ大臣のG7へ向けた声明

スペースでも話しました。 インド太平洋ポッドカフェ ラルフ・レゲンヴァヌ大臣のG7へ向けた声明 https://x.com/i/spaces/1ypKdkkMgooxW *** G7 countries must deliver on COP28 promise to cut fossil fuels | PINA 私のような太平洋島嶼国にとって、ク…

薬物犯罪に対する死刑に関するトンガの議論

スペースでも話しました。 インド太平洋ポッドカフェトンガの麻薬問題ニューカレドニア暴動は中露問題? https://x.com/i/spaces/1RDGlllONkzGL しかし、それだけ麻薬問題が深刻である、と言うことだと思います。 以下機械訳 *** 薬物犯罪に対する死刑に…

ニュージーランドに李首相来る!

The Long Game | Feature video interactives.stuff.co.nz スペースでも話しました。 インド太平洋ポッドカフェニュージーランドに李首相来る https://x.com/i/spaces/1ynJOyaOzdlKR ニュージーランドに李首相が本日到着します。ニュージーランドは現在中国…

ニューカレドニア暴動:マクロンの解散

スペースでも読み上げました。 インド太平洋ポッドカフェニューカレドニア暴動マクロン解散の影響 https://x.com/i/spaces/1yoKMwZLqNYJQ New Caledonia: after Macron’s dissolution, what happens to the controversial constitutional amendment? | RNZ N…

中曽根首相安倍晋太郎外相の島嶼国訪問

誰かが、最初に太平洋島嶼国を訪問したのは倉成正外相であると嘘の情報を発信して、それを信じた海外の記事が出ている事に驚いた。 この事実を書き留めて起きたと思いつつ、1年近く経ってしまった。 最初に太平洋島嶼国を訪問したのは安倍晋三氏の父、安倍晋…

シャングリラダイアログ2024防衛協力と小国の安全保障

IISS Shangri-La Dialogue 2024 | Special Session 2: Defence Cooperation and Small State Security - YouTube

国家安全保障とは何か? キム・R・ホームズ博士

安全保障とは何か?国家安全保障とは何か?2008年からミクロネシア海洋安全保障を立ち上げ進めてきた私が常に問いかけてきたテーマである。以前読んで引用に残った小論を機械訳をかけて貼っておく。スペースでも読み上げました。 インド太平洋ポッドカフェ国…

豪州国家安全保障戦略/Australian National Security Strategy

https://static1.squarespace.com/static/60f73b60d409bc52365ea138/t/6653ebcb200e7936b97b114d/1716775931655/National+Security+Strategy+May+2024.pdf 豪州政府は豪州国家安全保障戦略を過去の10年更新していなかったのである。 新たな豪州国家安全保障…

女王陛下が守る学問の自由

キャンベラ訪問では権威あるAustralian Humanities Research Council (AHRC)を訪ねる機会があった。コーヒーをいただきながらの立ち話で「日本の学術会議の自立性、特に軍事研究に関して議論があるが、豪州はどうですか?」と尋ねたところ興味深い回答をいた…

「生命線」と糸数町長のスピーチ

与那国の糸数町長が東京都内で開催された会議に出席。そのスピーチが話題を呼んでいる。 先日開催した「やしの実大学」の後援者としてご協力いただいており、批判という立場ではなく「生命線」を使用する問題をお伝えしたい。 多分だが、糸数町長は「生命線…

『世界の島をめぐる国際法と外交』中谷和弘著 読書メモ

非常に魅力的なタイトルで内容も魅力的である。順次メモを書いていきたい。特に国際法上の論点について。 1 アブムーサ島に関するイラン・シャルジャ間の了解覚書についての国際法上の考察 シャルジャという国の存在も知らなかった。そもそもUAEの事も知らな…

蜷川新著 『國際聯盟と我南洋の委任統治地』

『日本の国際法学を築いた人々』一又正雄著を再読し、読んでみたい論文書籍がいくつかあった。その一つである。蜷川新は足利家の末裔。東京の連盟事務所に委任等治領先住民の改善を委任統治委員会に対し訴えにきたそうである。多分パラオやサイパンにも行っ…

『日本の国際法学を築いた人々』一又正雄著読書メモ(7)リスト

6章 外務省を中心として 同志社の図書館で偶然見つけた『日本の国際法学を築いた人々』。斜め読みした後気になって再読したいと思っていた。今回はメモを取りながら読んできた。 最後の章である。 国際法は外務省の条約局が担当する。実務家と専攻学者が協…

『日本の国際法学を築いた人々』一又正雄著読書メモ(6)

5章日本国際法学の推進者 織田萬 安達峰一郎と同期。昭和20年5月25日の東京空襲で死亡。昭和15年西園寺等に推薦され枢密顧問官の補欠になったが、近衞首相が織田の天皇機関説が祟って反対。 信夫淳平 ご子息の清三郎氏が後藤新平伝を書いているので、多少知…

サンフランシスコ条約三条の形成背景

今月開催する「再び やしの実大学in与那国」に講師でお呼びする松田良孝氏と「八重山ジャーナリズム」についてお話する機会があった。 友寄英正氏、上地義男氏、そして三木健氏。 三木氏には2000年に西表島で開催した「やしの実大学」にご参加いただき、西表…

自由連合協定(COFA)予算可決(3)ブリンケン長官山田大使のコメント

On the Enactment of Compact-Related Legislation - United States Department of State 先週可決された米国とミクロネシア3カ国の協定、自由連合に関するブリンケン長官のコメント。パラオのウィップス大統領がこのブリンケン長官を震え上がらせて予算が2…

自由連合協定(COFA)予算可決(2)Diplomat: Patricia O’Brien論稿

Diplomatに掲載されたPatricia O’Brienの記事も興味深く、良質の記事であるのでご紹介する。 Is This the End of the COFA Saga? – The Diplomat そう、自由連合協定の問題は終わっていないのだ。 今回の議会可決に至る、ここ数年の交渉を詳細に見ていた立場…

自由連合協定(COFA)予算可決(1)ファイナンシャルタイムズ

私はここ数年、いや20年以上に渡って米国がミクロネシア3カ国と締結する自由連合協定に関する動きを見てきた。米国は冷戦終結後ずっと後ろ向きだったのだが、その流れを変えたのが中国の進出と安倍政権の明確な態度であった。 安倍政権の自由で開かれたイン…

『日本の国際法学を築いた人々』一又正雄著読書メモ(5)

4章 国際法学会の創立と育成 一節 山田三郎と立作太郎と山川端夫 山田三郎は1869年生まれ。早大の前身東京専門学校に18歳で入学。鳩山和夫に認められ帝大法科大学全科専科生となる。しかし中学を卒業していないため錦城中学校から開始。すごい努力の人である…

米国とマーシャル諸島の危機!🇺🇸議会予算承認せず(2)

一本のブログにまとめられなかった、というか米国の核実験の告発の記事はそのまま掲載したかったので、残りの二本をこちらに書きます。 2024年1月から大統領に返り咲いたHilda Heine博士の意見です。 Marshall Islands wants nuclear weapons ban pact amend…

米国とマーシャル諸島の危機!🇺🇸議会予算承認せず

ミクロネシア地域は、ドイツ領から、パリ講和条約の下、日本の委任統治になり、戦後は国連の下米国の信託統治となり、国連決議植民地独立付与宣言を受けて米国との自由連合、という流れである。 スペイン時代があるだろう、というがそれは同地域の歴史を知ら…