2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧
ドイツ領ニューギニア 拙著『インド太平洋開拓史』は100ページの限られた紙幅に詰め込みすぎた反省がある。 太平洋といえば第一次世界大戦と第二次世界大戦の舞台であった。第一次世界大戦は平間洋一先生のご研究をご紹介することで、日本を「火事場泥棒」と…
ナカムラ大統領の任期は1993−2001年で4年の任期を2期務めた。その座を副大統領としてナカムラ氏を支えた現大統領のレメンゲサウに譲ったのである。 しかし、レメンゲサウ政権は環境保護を、時の流れに沿って強く押し出した。これにナカムラ大統領は強く反対…
父親の信夫淳平。外交官、国際法学者。清三郎氏の写真は見つからず。4人の息子のうち2人が自殺。ウィキ情報だがかなり激しい性格だったようだ。 何度か読んでいる白石隆著「海の帝国」今回読んだら信夫清三郎著「ラッフルズ伝」というのが、なんとアダム・…
これも感慨深いというか・・ 米国国家安全保障局が(国防省でも、国務省でもなく!)米領サモア周辺を監視するため高性能の監視艇を供与、とのこと。中国の違法操業監視が主な目的。 2008年、私がミクロネシア海上保安事業を立ち上げるとき、米国国務次官補…
1999年の三塚、田淵パラオ訪問は、私とナカムラ大統領の距離を一気に縮めた。 翌年が偶然にも第2回しまサミットでナカムラ大統領・森総理が共同議長をすることになったのだが、このサミットも小渕総理の依頼を受けて、私が全面的に協力したのである。 沖縄…
『インド太平洋開拓史』を書きながら再読したい本が山ほどあった。本棚から取り出した本は何十冊とまだ棚に戻らずに部屋に散らばっている。 博論を書いた後に数百冊の本を処分して手元にあるのは死ぬまでとっておきたいと思った本だけだ。 読まずに、読めず…
パラオ共和国紀行(4)豊饒の海・伝統の島々 「財界」2000年12月1日号より 歌川令三 「青地に丸く、月を染めて」 パラオ・パシフィック・リゾートから眺める夕やけ パラオ共和国の国旗は、海に満月をあしらったものだ。日本の南洋統治時代、「白地に赤く日の…
パラオ共和国紀行(3)ペリリューの死闘を考える 「財界」2000年新春特別号より 歌川令三 七色の珊瑚礁のなかで ペリリュー島は、大小300余もあるパラオ共和国の島々を囲む巨大な珊瑚礁群の南のへりに位置している。南北約9キロ、東西3キロ、地図で見ると、…
パラオ共和国紀行(2)南海の虹を追って・・・・・ 「財界」2000年新年特大号より 歌川令三 「ヴェジタリアン」の猛魚 マサオ大使 パラオ島に着いた翌朝、ホテルのPALAU PACIFIC RESORTのモーニングコールを合図にTVを付ける。東京からグアム経由四千キロの…
パラオ共和国紀行(1)"不思議の国"のマイ・ウェイ (My Way・in Wonder Island) 「財界」1999年12月7日号より 歌川令三 もはや「南洋」ではない 写真 左:田淵節也氏 右:ナカムラ大統領 「パラオに行かないか」と誘ってくれたのは、学徒出陣の元海軍中尉の…
I tried to write Micronesia sub-regional movement in this blog and found interesting ADB report. Montague Lord, A Strategy for Micronesian Regional Cooperation, 1996 Quote from EXECUTIVE SUMMARY ... Cooperative arrangements for Micronesia …
『インド太平洋開拓史』では「南進」を「サムライの南進」「漁師の南進」という切り口でまとめてみた。どうも戦争の南進ばかりが取り上げあげられ、それ以前の「南進」がほとんど無視されているような気がしたからだ。 維新で職を失ったサムライたちが何百万…
上記の記事によるとなんと、ヤップ州の知事が日本の船を希望しているのに、一切耳を貸さず、ミクロネシア連邦政府Carlson D. Apis運輸大臣は再び中国の船の贈与を決めてしまいました。 今年7月多くの(確か何百人)の学生を含む乗客を乗せた貨客船(中共政府…
Chad Morris of the Public Affairs and Economic Officer at the U.S Embassy 親台のマライタ州が米国から25億円もらうことに対し、米の内政干渉だとの批判が豪州のメディアから出ている。マライタの我らが水谷知事は独立の住民投票を提案しているからだ。 …
ラッフルズホテルとラッフルズは関係ないのだが、死ぬまでに一度は泊まってみたい。 白石隆著「海の帝国」は、ミクロネシア海上保安事業を2008年に立ち上げる時に、どのようなコンセプトで事業を進めればよいか、模索していた時に出会った本である。 「イン…
Space Japan Review 4-5 No.16 April/May. 2001 に掲載された記事である。まだそのサイトがあるがいつか消されるかもしれないのでコピペしておきたい。衛星研究第一人者の飯田尚志博士から依頼を受けて書いたものだ。2001年、私はまさに先日亡くなられたパラ…
www.jiji.com ナカムラ大統領と日本の関係を、表の、顕教的関係を作ってきたのは私である。 1999年のPIF総会に田淵節也氏と、三塚博議員をご案内し、ここで一気に日本パラオの表の関係のステージがあがった。 翌年2000年は第二回島サミットで、森総理とナカ…
この件はこの数日で突然わかってきた話なのです。 関係者だけに、と思いましたが、このブログは多くの水産関係者も読んでくださっており、応援いただいているので表で書くことにしました。 2014年、ミクロネシア連邦の法務大臣が次々と日本のカツオ漁船を拿…
データベース「世界と日本」(代表:田中明彦) 日本政治・国際関係データベース政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所 [文書名] 防衛問題懇談会「日本の安全保障と防衛力のあり方‐21世紀へ向けての展望‐」(樋口レポート) [年月日] 1994年8月12日 […
Palau constitution violated the regime of EEZ in the UNCLOS. I have read this argument a few times in the past. This was also the reason why the US could not agree to an “anti-Nuclear” constitution in the 80s. Recently I have read “Constit…
私が新渡戸、後藤の植民政策まで辿り着いたのは南洋群島研究を書かれた矢内原忠雄の存在がある。取っ付きづらい文章と、私が「植民=悪」と思い込んでいた20代30代、矢内原の資料を読む気は湧かなかった。興味を持ったのは40を過ぎてからだ。この矢内…
TWFriendが長谷部恭男教授の憲法論を推薦していてウェブで読めるものやYouTubeの講演をいくつか覗かせていただいている。途中までしか読めないのだが下記の記事を読んでいて思い出したのが英国のコークとベーコンのことだ。(下記に2人を対称した表を添付) …
「帝国主義」よく使われる言葉だが、その定義を議論している人は、矢内原忠雄先生しか見たことがない。。 ニューカレドニアの独立の動きの中で、マクロンがナポレオン三世の植民地宣言の文書を返還したことを前のブログに書いたが「帝国主義」という言葉はま…
2018年の最初の住民投票の前にニューァレドニアを訪ねたマクロン大統領。1988年先住民独立過激派とフランス人警官に19名の死者出した惨劇のあったウベア島を訪ね和解に一歩を示しただけではありません。 気になっていて、調べていなかった件を少しウェッブ検…
10月4日に開催されたニューカレドニアの独立を問う2回目の住民投票。2018年の投票結果よりも小差で独立反対が多数となった。 私は、正直ホッとした。太平洋島嶼国の現状、特に中国との関係を一気に強化し始めた2000年頃以降、私は、その影響が麻薬、売春、…
この度のパラオ大統領選中間選挙が示したパラオ国家海洋保護法に対する国民のNO。ほとんど病的とも思える国連の海洋保護の動きを修正してくれる事を期待したい。それは小和田判事が捕鯨裁判で反論されたような感情的な動きでしかない。 小和田裁判官の反対意…
下記の通り開票率50%で、リードしていたスランゲル・ジュニア。最終結果が出た。 スランゲル候補3546票(2位との票差1562票) オイロー候補 1984票 トリビオン候補1145票 シード候補 983票 <最終結果> スランゲル候補4237票(2…