やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ゴーデフロイ家 ユグノーとナントの勅令

ビスマルクが南洋に乗り出すきっかけともなった「南洋の王』ゴーデフロイ家。ハンザ都市、ハンブルグの商人である。wikiでフランスのユグノーである事を見つけ、チラッと書いておいた。 「サン・バルテルミの虐殺」 フランソワ・デュボア作 小室直樹著『日本…

鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋(4)郵船航路補助法案

(この「鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋」は高岡熊雄著『ドイツ南洋統治史論』を参考にまとめています。) Norddeutscher Lloydのロゴ ビスマルクの植民地政策は、フィジー問題よりもサモア問題、サモア問題よりも郵船航路補助問題と、一歩一歩前進する…

鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋(3)<サモア問題、ゴーデフロイ商会救援問題>

(この「鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋」は高岡熊雄著『ドイツ南洋統治史論』を参考にまとめています。) ヨハン・セザール・ゴーデフロイ Johan Cesar VI. Godeffroy ドイツ人が太平洋の進出したのは意外と早かった。しかし、当時ドイツの統一(18…

鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋(2)<フィジー島問題>

(この「鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋」は高岡熊雄著『ドイツ南洋統治史論』を参考にまとめています。) 植民地政策には消極的であったビスマルクが、ドイツの基本国策を大陸政策から世界政策に変更したきっかけは、アフリカでもアジアでもなく、また…

更新メールのご案内

弊ブログ、不定期にも拘らず、毎日100人近い訪問者をいただき感謝しております。 継続する励みになっております。 現在、財団関係者を中心に更新のご案内メールを出させていただいておりますが、同案内メールご希望の方はご連絡ください。 下記コメントに…

鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋(1)ドイツ統一と植民政策

und 音楽高校、音楽大学出身の自分にとってドイツは遠い存在どころか、バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーベン、シューマン、シューベルト、と身近どころか頭に心にそして指に染み付いている。第一外国語はドイツ語だったくらい。 挨拶くらいはできる…

鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋(前口上2)ー高岡熊雄博士

「鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋」、前口上が続く事になるが、まずはビスマルクを敬愛してやまなかったように読める『ドイツ南洋統治史論』の著者、高岡熊雄博士について触れておきたい。 戦前戦後の日本は、政経学夫々の分野のベストアンドブライテス…

鉄血宰相ビスマルクに愛された太平洋(前口上)

鉄血宰相ビスマルク 太平洋と言えばアメリカである。 このブログでは「海のウルカヌス」というカテゴリを設け、思いつくまま、気が向くままに米国の動き書き留めている。 第一次世界大戦後、南洋諸島が日本に委譲された事に激震、激怒したのがアメリカである…

『センス・オブ・ワンダー』

レイチェル・カーソンの最後の著書『センス・オブ・ワンダー』には姪の息子ロジャーと過ごした海辺の別荘が出て来る。 ”オーシャンビュー”のある家はそれまでも憧れであったけれど、レイチェル・カーソンのこの本を読んでからよりイメージが明確になっていた…

ジェーン・ルブチェンコ博士はどこへ行ったのか?

海と3人の女性 左からルブチェンコ博士、ボルゲーゼ女史、カーソン女史 <ジェーン・ルブチェンコ博士はどこへ行ったのか?> 先月の米国出張に向けて用意した2つの質問。 1.米軍の太平洋シフトは太平洋の広義の海洋安全保障に何を意味するのか? 2.4…

ハワイのユニオンジャック

太平洋でユニオンジャックを掲げている国が結構ある。ユニオンジャックがなくても先日ウィリアム皇太子とキャリン妃が訪問したソロモン諸島のように英国女王を君主に迎えている独立国家もある。 その中で、米国ハワイ州がこのユニオンジャックを掲げているの…