2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧
太平洋の情報通信政策についてまとめた博士論文。公開にしているがアクセス統計が確認できる。 なんとこの1年で500件以上のダウンロードされ、ページビューは800件近い。 https://ourarchive.otago.ac.nz/handle/10523/7139/stats そしてダウンロードがされ…
2008年にミクロネシアの海上保安事業を立ち上げる際、ミクロネシア地域で、と笹川会長に提案したのは当方だが、「海洋安全保障」という案は羽生元会長である。 羽生さんの頭には海上保安庁があったのだ。 当時、法執行と自衛隊の違いもわからず、もしや自分…
初めての呉である。 こんなに大きな街だとは知らなかった。 瀬戸内海の漁村だった呉は海軍の街として全国10大都市の一つだった時代もあったのだそうだ。 京都にいる間に、瀬戸内海初め西日本をできるだけ見て回りたいと思っている。 一つは、神武東征の足跡…
5センチほどの厚さがある『国際海洋法の現代的形成』 海洋法と法源論に分かれている。 この2日で読んだのが次の2章だ。 「第1部国連海洋法条約と海洋法の形成」の中の第1章国連海洋法条約に見られる海洋法思想の新展開、ー海洋思想の自由を超えてー 「第…
2016年1月に、笹川平和財団羽生前会長からこれからも財団の仕事を続けて欲しい、と言われて、海洋問題を体系的に学ぼうと思った。 2008年から開始したミクロネシア海洋保安事業。笹川平和財団にとっては初めての海洋事業であった。よって、事業は主に国交省…
博士論文の題目審査が終わり、勉強する気がまた沸いて来た。 このゴールデンウィークは、田中則夫先生の海洋法の本をじっくりと読みたい。 このブログは2010年3月に、笹川陽平会長からの指示で開設したものだが、もうじき200万アクセスになる。何よりも外務…
Cleo Pakal女史の諸手を上げて歓迎する論調と比べ、こちらの二人の女性博士の論調は若干慎重である。 Dr Tess Newton-Cain と Dr Anna Powlesの、英国外交使節再開設に関する記事である。 A Pivotal Moment? The UK Signals Re-engagement with the Pacific …
笹川会長も懸念する財団の不正・腐敗の影を感じながらも、30億円の基金をゼロ、いやマイナスから立ち上げる、やり甲斐のある仕事を得たのは運命だった。 そして質の高い公正な事業を、基金運営をすれば、影のように忍び寄る財団の不正・腐敗から距離を置くこ…
先週、ロンドンで開催された英連邦会議で発表された9カ国の英国外交使節開設に関して、Cleo Paskal女史のコメントが出た。 一つは豪州ローウィ研究所から。 Britain’s new Pacific presence 24 April 2018 https://www.lowyinstitute.org/the-interpreter/a…
笹川平和財団の仕事は自分でゼロから作り上げたので非常に楽しかった。 しかし財団の組織的な不正・腐敗にはあらゆる形で苦しめられた。 経理の山田という男性が、よく業務中に油を売りに来た。 「誰それは毒団子を食べた。誰それは毒団子を食べた。お前も食…
太平洋島嶼国の事を誰も知らずに1989年に立ち上がった笹川太平洋島嶼国基金。 太平洋島嶼国の事を知らないのはそれほど問題ではない。勉強すれば、知る努力をすればいいだけの話だ。 しかし、財団にはいくつかの問題があった。26歳の私は既に1万人規模の国…
今国連で議論されているBBNJ - marine biological diversity of areas beyond national jurisdiction ほとんどの日本国民は知らない議論だと思うが、私は坂元教授のアドバイスでこの件を2つ目の博論に選んでしまったので、知ることとなった。 要は、200海里…
京都の町のお掃除参加して来ました。 ほとんどゴミは落ちていませんでした。多いのはタバコの吸殻。 投げ捨てが多い。車道沿いに多く落ちている。 枝や、木ノ実はゴミか、一瞬迷ったが、子どもが転んでぶつかったら、、、と思って拾いました。 ゴミが落ちて…
自分の仕事のことを聞かれる機会が多い。 みんな誤解しているのだが、笹川平和財団という大きな組織の意図があって、その指示を受けて私が仕事をしている、わけではない。 私が与えられた「仕事」というのはかなり貴重な、ユニークな状況であった。 30億円…
Robert McCorquodale and Jean-Pierre Gauci, British Influences on International Law, 1915-2015, 7 June 2016 に収められている David H Anderson、British Influence on the Law of the Sea 1915-2015 を読んだ。 海洋法が協議されていく過程で英国が、…
内閣府総合海洋政策推進事務局から「海洋基本計画(案)」に関する意見募集が今日まで行われている。 http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=095180570&Mode=0 読んでいたら、とても黙っていられなくて昨晩パブコメを出した。…
このブログに「女王様の太平洋」というカテゴリーを設けて正解だった。 英連邦会議がロンドンで4月16−20日開催されている。 https://www.chogm2018.org.uk ここで英国が下記の9カ国に外交使節を再開することをボリス・ジョンソン外相がアナウンスした。 Le…
月刊正論5月号に中国のパラオ進出を書いておきながら、中国のことが全くわかっていない。 同志社大学には浅野亮教授という中国研究で有名な先生がいる。 聴講で浅野先生の授業を覗かせていただいた。 最初に配られたのが「組織疲労と組織の腐り方」(エア・…
サルワイ首相の真意 人口が急増するバヌアツの最大の問題は、首都ポートヴィラに集中する離島からの人々をいかに拡散させるか、である。90以上ある言語種族からなるバヌアツは、数千年の歴史の中で常に部族間の闘争があった。ポートヴィラでの人口集中は住居…
カジノ・タックスヘイブンの国 100年近い、英仏共同統治の植民の中でインフラの開発がされたのは英仏人が住む都市部と牧畜地だけである。 独立を果たした1980年以降、豪州がバヌアツの主要援助国となったが、その状況は全く変わらなかったどころか悪化した。…
バヌアツの中国認識 軍事基地建設の交渉のニュースを強く否定したのが、筆者の知人でもあるラルフ・レゲンバヌ外相だ。レゲンバヌ外相は非同盟運動メンバー国としてどの国の軍事化も支援しない、オーストラリアのメディアや政府の誤解であり、オーストラリア…
バヌアツは「貧乏長屋。とるものも何もない」のか? 中国政府がバヌアツに軍事基地建設の交渉を開始したとの4月9日シドニーモーニングエラルドの記事は世界を駆け巡り、日本語でも紹介された。そしてすぐその後にバヌアツ、中国政府が軍事基地建設の交渉を否…
内閣総理大臣補佐官(国家安全保障に関する重要政策担当)薗浦健太郎衆議院議員とレメンゲサウ大統領 お会いしたこともないのですが、勝手にフォローさせていただいています。 なぜか? 2015年のバヌアツサイクロン支援の際の同国訪問以来、ずっと小島嶼国を…
バヌアツと中国政府が軍事基地化の交渉を始めた、とのニュースが一気に流れ、すぐに否定された。 日本語でも流れたが、否定されたニュースは今でも無視されている。日本の情弱性がこんな所に見える。 最初に出たニュースの一つ。正式な要請ではないが中国が…
2年前に初めて訪ねたアイルランド。 肝心のアイリッシュ音楽を聴く機会を失った。 ホテルマンの非常にアイリッシュ訛りの強い英語と、多分その説明の下手さ、さらに私の方向音痴が重なって1時間ほど街中を彷徨ったが、とうとうアイリッシュパブは見つからず…
パラオ政府から非公式な依頼がよく来る。 今回はパラオ海洋保護区評価に関して意見が欲しいとのことだ。 下記に添付してあります。 日本財団、笹川平和財団が、海洋法も水産資源管理もわからないまま、この海洋保護区を支援している事に、パラオ人々でさえ疑…
タオテ・シノト、(Dr Yosihiko Sinoto、篠遠喜彦博士のポリネシア語読み)が昨年亡くなられた。 ハワイのビショップ博物館のタオテ・シノトの遺跡保護人材育成事業を笹川平和財団が支援させていただいたが、その前に、私が財団に入った時に始めた、土方久功…
UNCLOS121条島の制度 に太平洋島嶼国が深く関わっている。 私の一つ目の博論は情報通信がテーマで、UNCLOS121条は知らなかったのだが、太平洋島嶼国が積極的に200カイリを獲得して言った話をある資料を参照して触れていた。 その海洋の漁業資源管理のために…
「水産庁と仲のいい君は新しい事業に入れないよ。日本財団から大きな金をもらって魚の事業をやるんだよ。日本財団は水産庁を批判する立場だからね。」 笹川平和財団前会長羽生さんから言われた言葉。 羽生さんが何者か知っている私でも驚いた。このレベルの…
多分合成写真 フルシチョフの靴 自決権を、太平洋島嶼国の発生と存在を語る時、避けられないのが国連決議1514号の独立付与宣言なのだ。しかし、日本の自決権研究第一人者の松井芳郎先生の下記の記述を読んだときは、エッ、と思った。 薬師寺 主要な部分は大…