やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

「胡蝶の夢」 創作童話

(怖いバージョン)

今日は、お母さんはお出かけです。

さっちゃんは一人でお留守番。

「行ってらっしゃーい。」

「いい子にしていてね。」

その日は朝から雪が降り風がどんどん強くなって来ました。

ガタガタ、ガタガタ、窓が動いています。

ガタガタ、ガタガタ、バターン!

とうとう窓が開いてしまいました。さっちゃんは慌てて窓を閉めようとしますが

風が強くて閉まりません。

雪がどんどん部屋の中に入ってきます。

一生懸命窓を押しても閉まりません。

雪がさっちゃんの体にも吹き付けます。

「助けてー、お母さん!」

「さっちゃん、さっちゃん、どうしたの?ベッドから落ちて寒いでしょう。

今日は雪が降っているのよ。」

さっちゃんはお母さんにおこされました。

今日は、お母さんはお出かけです。

さっちゃんは一人でお留守番。

「行ってらっしゃーい。」

「いい子にしていてね。」

(続く)

(楽しいバージョン)

今日はさっちゃんが楽しみにしていた遠足です。

家の前にお迎えのバスが来ました。

トトロに出て来る猫のバスみたいです。

(おかしいな、先生いないし。でもミッちゃんも、太郎君もいる。)

バスはお菓子の国に到着しました。

緑の魔女が出てきて、「さあ、何でも食べていいのよ。」

と言いました。

さっちゃんは大好きなショートケーキのお城に行き、おなかが苦しくなるくらい食べました。

「フー、もう食べられない。喉がかわいたな。オレンジジュースの池に行ってみよう。」

オレンジジュース池はなかなか見つかりません。

「さっちゃん、さっちゃん、おきなさい!今日は遠足よ。」

さっちゃんはお母さんに起こされました。

今日はさっちゃんが楽しみにしていた遠足です。

家の前にお迎えのバスが来ました。

(続く)

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3回話が繰り返された時点で、娘は気づいた。

自分としては「名作」と自信を持っているのだが、どうも娘には評判が良くないようで残念だ。