昨日までバヌアツで開催されていた第41回PIF総会のコミュニケが発表された。
今回の総会は議長の豪ギラード首相とパプアニューギニアのソマレ首相が欠席。
前者は8月21日の総選挙を控えてスミス外相を代理に。
ソマレ閣下は「パーソナル リーズン」で欠席。同じく外相が代理で出席。
主要議題は、気候変動と漁業、開発へ向けた地域協力の強化、等。
なぜ、ソマレ閣下が「パーソナル リーズン」で欠席したのか、気になっていた。
毎回、PIF総会に西パプア問題を取り上げるよう人権団体等から声が出る。
しかし、今回は特別だ。
1.西パプア独立運動の拠点であるバヌアツで開催されたこと。
2.バヌアツ政府がこの6月西パプア独立を支持する方針を打ち出し、国連に働きかけている。
3.西パプア問題を米国政府が真剣に取り上げるよう、8月初旬50名の米連邦議員がオバマ大統領に請願書を提出したこと。
4.そして、PIF会議直前に西パプアの環境問題を取材していたインドネシアのジャーナリスト2名が続いて暗殺されたこと。
パプアニューギニアはインドネシアとの関係で、西パプア問題はノータッチである。
ソマレ閣下の欠席は、フィジーや国内問題もある、と思うが、西パプア問題もあるのではないか、と憶測する。
西パプア問題とは、大雑把に言ってしまえば、1965年10月1日インドネシアの夜明けと共に西側、特に米国が、自分たちの安全保障と世界一の金鉱山Freeportのために、西パプアを見捨てた、という話である。
PIF総会の翌日はPost Dialogue Partners 会議が開催され、日本も含む主要援助国と島嶼国の会議がある。今回はインドネシアから15名の代表団が参加しているそうである。
コミュニケには西パプア問題は一言も触れられていない。