やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

白川の藻と生物多様性条約会議

6月には数千の蛍が飛び交っていた、京都の白川が緑色に染まっている。

川藻が生えたのだ。縄のれんのような長い長い、緑の藻。

青鷺が一羽、置物のようにじっと川の流れにたたずむ。

獲物の魚を狙っている。

青鷺が魚を捕るのを目撃すると美しい、というより怖いという印象を持ってしまう。

命が繋がる自然の一瞬。

大きなカニも発見した。30センチはあった。

近くに住む知人はうなぎやスッポンも見た、とのこと。

支流の小さな流れには針のような小魚の群れも発見した。

川がきれいになる、ということはこういうことなのだ。

白川に生物が戻ったのも最近のこと、と近所のおそば屋さんが教えてくれた。

蛍の卵もこの川のどこかにじっと隠れているのだろう。

あるものは流されたり、魚に食べられたりしながら、生き残った数千、数万の卵が来年の夏、つかの間の光の響宴を楽しませてくれる。

生物多様性条約会議が今日から開催、とのニュースが流れていた。