6月には数千の蛍が飛び交っていた、京都の白川が緑色に染まっている。
川藻が生えたのだ。縄のれんのような長い長い、緑の藻。
青鷺が一羽、置物のようにじっと川の流れにたたずむ。
獲物の魚を狙っている。
青鷺が魚を捕るのを目撃すると美しい、というより怖いという印象を持ってしまう。
命が繋がる自然の一瞬。
大きなカニも発見した。30センチはあった。
近くに住む知人はうなぎやスッポンも見た、とのこと。
支流の小さな流れには針のような小魚の群れも発見した。
川がきれいになる、ということはこういうことなのだ。
白川に生物が戻ったのも最近のこと、と近所のおそば屋さんが教えてくれた。
蛍の卵もこの川のどこかにじっと隠れているのだろう。
あるものは流されたり、魚に食べられたりしながら、生き残った数千、数万の卵が来年の夏、つかの間の光の響宴を楽しませてくれる。
生物多様性条約会議が今日から開催、とのニュースが流れていた。