やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオの電話会社がボランティア募集中

 パラオ出張の際、Palau National Communications Corporation (PNCC) の社長Richard L. Misech氏から連絡があり、会いたい、という。何だろう、と思ったら、やっとパラオとグアムを結ぶ通信海底ケーブルの話が本格化してきたようで、その進捗の報告をしていただいた。

 現在、通信海底ケーブルは、米軍の迎撃ミサイル基地があるマーシャル諸島のクアジェリンとグアムを、途中のマジュロとポナペを経由して繋がっている。

クアジェリンとグアムは衛星で繋がっていたが、0.5秒の遅延が発生していた。この遅延はミサイル迎撃には致命的なんだそうである。

 大国の安全保障というニーズがなければ、人口も少なく広大な海洋に散在する島嶼国に海底ケーブルは、費用対効果で評価されて、不可能である。

 

 パラオーグアム間はヤップを経由してつなげる計画だ。

 パラオは、IX(Internet Exchange)がある北太平洋のグアムと南半球を結ぶハブになる可能性がある。 現在はフィリピン経由のようだが、フィリピンプレートの活発な上に配線されていので、年に一回は必ず切れるのだそうである。

 普通の電話回線が切れるのとは訳が違うので、それは大きな損害だ。

 別れ際に、リチャード社長から同社のセールスやビジネス戦略を手伝ってくれるボランティアを日本から得たい、ということであった。住居は提供するそうである。

 今月半ばからパラオー東京間の直行便が週4本就航するので、アクセスもよくなる。

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