やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

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 スティーブ・ジョブス氏が亡くなって初めてマッキントッシュの制作者を知る事になったが、20数年、自分は一貫してマックだった。

 笹川平和財団で最初にインターネットを使い出したのは自分である。

 上の写真ーマック・クラッシックを自分で買い、机の下に潜り込んで電話回線につなげた。当時は「パソコン通信」と言っていた。これで太平洋諸島情報を発信し出したのである。これも誰かに指示された訳でなく自発的に行っていた。

 これが当ブログ「やしの実通信」の起源。

 入ったばかりの財団は

「自由奔放にやってくれたまえ」

「自分で考え、自分で判断し、自分で行動せよ。」

というような指示をいただいていた。そしてその通りにやってきたのだが、さすがにマックを持ち込んだ時は誰かが告げ口したらしく幹部の方が来て

 「なにやってんだ!」と怒鳴られたことを記憶している。

 「アフリカでも、どこでも10円でメッセージが送れます。」(まだダイヤルアップだった)

 「そんわけないだろ!」

 1992年頃の話しだからまだ誰もインターネットなんか知らないし、おじさんがわからないのも当たり前である。

 基金のウェッブも財団で最初に作成した。

 「やしの実大学」ウェッブは業務として実施。1997年ごろだ。その頃はもう「インターネット」を利用しないと流行遅れのような理解はあった。

 自主事業だったので企画運営、全て自分のアイデアである。しばらく動きがなかったが作成したサイトは財団のサイト内に残してもらえたようでホットしている。

 一昨年「ブログを始めなさい。ご指導します。」

と笹川会長からメールが来たときは有り難いと同時に複雑な気持ちだった。まさかこの方からご指導します、と言われるとは。

 笹川会長ご本人に指導してもらえるのだろうかとドキドキして日本財団の秘書室を訪ねたが指導していただいたのはCAPAN事務局の方と秘書の方であった。

 というわけで笹川太平洋島嶼基金はICTで先端を走ってきた。ジョブス流にいえば iSPINF。

 次回はなぜ笹川太平洋島嶼基金がICTに重点を置く様になったか書きたい。