やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオのニュース

天皇皇后両陛下訪問も1月を切ったパラオ。 3つニュースがあります。 good news, bad news, good news の順で、 good news Charter Flights Reduced To Balance Tourism Market In Palau Posted on March 6, 2015 Oceania TV News http://www.oceaniatv.net/2015/03/06/charter-flights-reduced-to-balance-tourism-market-in-palau/ 現在大量の中国人をパラオに運んでいるマカオと香港から直行便を飛ばしている4つの飛行機会社(Mega Maldives Airline, Dynamic Airways, Asian Air and the Palau Pacific Airway)。受け入れキャパや(日本、台湾からの観光客減)、観光の在り方(現地にお金を落さない、投資目的で来訪)を巡ってパラオ社会の大きな問題となっており、いよいよインフラ産業大臣が4月15日からこのフライトを減らす事を表明した。 bad news Locals Forced Out Of Koror City; Chinese Boom To Blame? Posted on March 6, 2015 by Oceania TV News http://www.oceaniatv.net/2015/03/06/locals-forced-out-of-koror-city-chinese-boom-to-blamee/ 中国人投資家はパラオ、特に中心地であるコロール市内の不動産価格を押し上げ、賃貸をしていたパラオ人が追い出されるケースがあるという。追い出されたパラオ人の家族はコロールから離れた地域に住む事になるがここから市内への移動が負担となっている。パラオ人平均の年収は12,000USD. 国民の深刻な被害をよそに、海洋保護区設定のため世界キャンペーンに国を留守にしているレメンゲサウ政権への批判が高まりそうである。 やはり、海洋保護どころではない。人口2万人のパラオの押し寄せる本土中国人の対応は急務である。天皇皇后両陛下をパラオでお迎えするのが中国人、という事になりかねない。 good news オバマ大統領の指名を受け、1年以上議会が保留にした米国大使がいよいよ就任した。 ちょっと遅かったんではないですか? 4月の天皇皇后両陛下パラオ訪問で肝腎の米国大使が不在、というのは、さすがの米国議会もまずいと思ったのではないであろうか?