国立公文書館で「JFK-その生涯と遺産」展が3月6日から開催されるいう。
「ケネディ元大統領 日本初公開の資料も」
3月5日NHK webnews
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150305/k10010005101000.html
太平洋と言えばケネディ、そして「やしの実」と言えばケネディなのである。
これはこのブログでも書いて来たし、笹川会長にも、寺島常務にもお会いする度にお伝えしている。
太平洋と言えば、日米同盟。そのフィロソフィーの部分がケネディ。
ケネディは、ソロモン諸島で九死に一生を得るが、その時助けてくれたのが、やしの実なのだ。
やしの実に刻んだメッセージを島民に渡し、無事救助された。
このやしの実が残っていて、文鎮になり、今回の展示会にも出品されているようである。
<日米の戦後のあり方>
このケネディの魚雷艇を衝突したのが旧日本海軍の駆逐艦「天霧(あまぎり)」。
戦後ケネディと天霧の艦長花見弘平氏交流を深め、大統領選には応援のため訪米(但花見氏の代理)。旧敵国、しかも命を落とされそうになった敵を大統領選の味方に変えたケネディは小差で勝利。
戦後戦艦「三笠」を救ったミニッツ提督といい、このケネディと言い、まさに「武士」「騎士」の潔さにほれぼれする。
現在「安倍談話」の内容が議論されているようだが、戦後の日米関係はケネディが花見中佐に送ったというメッセージ ー 「きのうの敵であり、きょうの友人へ」ー に尽きるのではなかろうか?
「昨日の敵は今日の友」 戦後の友情 花見中佐とケネディ少尉
http://blogs.yahoo.co.jp/bonbori098/30759502.html
<ケネディ大統領のNew Pacific Community>
ケネディ大統領は戦後、ニューフロンティア政策の延長として、オーストラリア、ミクロネシア、インドネシア、日本、沖縄、フィリピンで構成する“New Pacific Community”の構想を示したが、どこからも相手にされなかったようだ。
このブログで散々書いている「自由連合協定」。ミクロネシア諸国のニューフロンティアを示す代わりに、米国の安全保障をいかに確保するかという内容にすり替わってしまった。
冷戦終結後の現在の課題と言えば、広大な海洋管理、海洋ガバナンスである。
これも繰り返すが、米国は世界最大のEEZを保持し、その50%以上が太平洋の島々で形成されている。太平洋の海洋ガバナンスはまさに米国の課題でもあるはずだ。
JFKが今生きていたら?もしくは戦後冷戦構造がなかったら?
ケネディ大統領の“New Pacific Community”構想こそ、今私たちが真剣に議論すべきテーマではなかろうか。そしてこれは2008年に笹川会長が正論で発表した内容と一致し、過去7年間笹川太平洋島嶼国基金が、日本財団、海洋政策研究財団等関係機関と推進してきた事である。
<島サミットにはケネディ大使の出席を>
前回の島サミットでは外務省大洋州課から意見を求められ、「海洋」「米国」を提案し、2つとも受容された。
今回の島サミットにも米国の参加はあるようだが、残念ながら米国の太平洋への関心は前向きとは言えない。
ヒラリー長官が「太平洋の世紀」と2010年に唱っておきながら、その歩みは遅い、というかほとんど見えて来ない。
そこで、提案したい。
今回の島サミットには是非キャロライン・ケネディ大使にご参加いただいたらどうであろうか?
太平洋の裏側、ワシントンD.C.で太平洋を語るより、太平洋に位置する日本で、米国の太平洋戦略は語られるべきである。
米国が太平洋に関心を向けるきっかけに、そして太平洋を巡る日米同盟の強化に繋がるのではなかろうか?