東西センターフィニン博士のPIF総会報告
貴重なビデオを発見した。
ハワイにある米国連邦政府機関ー東西センターの中にPacific Islands Development Center(PIDP)がある。ここのCo-Directorをつとめるジェラルド・フィニン博士が、先月オークランドで開催されたPIF総会に参加。その報告会の様子がビデオで公開されている。
フィニン博士とはハワイ出張に行く度に情報交換をしており20年近い交流がある。90年初頭、ちょうど米国が太平洋島嶼国への関心を失ったころで、PIDP自体あまり元気がなかった。よって笹川太平洋島嶼国基金が具体的な事業を実施した事はまだない。
フィニン博士の報告によると米国からの参加者はニュージーランドの新聞報道よりも多い65人だった、という。彼の目にはこの65名の参加は米国側の"educational process",つまりよい勉強の機会だったとのこと。
20年近い米国の太平洋諸島への無関心ー空白を埋めることは簡単ではない。
ポストダイアログフォーラムでは14カ国もの参加があったとのことである。14カ国とはー米国、英国、タイ、フィリピン、マレーシア、韓国、日本、イタリア、インドネシア、インド、フランス、EU、中国、カナダ。中でも中国が一番周到な準備をしたとの評価だ。
PIF総会前に、未だメンバーシップを保留されているフィジー政府が同国で会議を開催。多くの島嶼国首脳の参加があった。これは次回資料を読んで報告したい。西パプアに関するデモが会場外で行われていた事。潘基文国連事務総長が始めて参加した事等も報告されている。
個人的に関心を持ったのは太平洋の地域機構の起源が、1800年代にハワイ王国のカラカウア王が提唱した「太平洋連合」にあるということだ。この王様は日本の皇室との婚姻を日本政府に提案し「日本ハワイ連合構想」も持っていた。
カラカウア王はアメリカ人の改革派から銃を突きつけられ、同王の妹、リリウオカラニの時代でハワイ王朝の幕を閉じることになる。
同じ王国を築き、植民地支配から唯一免れた太平洋の島、トンガ王国との比較もいつか書いてみたい。
Chinese Exceptionalism at the 42nd Pacific Islands Forum: A Preliminary Report
by East-West Center