やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ベルギン博士のミクロネシア訪問

ミクロネシアの海洋安全保障事業が開始してから、PPBPを実施してきた豪州対策(具体的には財団事業を潰すべくあらゆる手段を取られた。ラッド政権時代ですが)として、羽生会長から敵陣、キャンベラに乗り込めとの指示があったのは2009年。

キャンベラの防衛政策を策定するASPIのアンソニー・ベルギン博士とはそれ以来のおつきあいである。

昨年、ベルギン博士がミクロネシア調査をする事になり、情報提供等させていただいた。敵を塩を送る位の余裕は、特にミクロネシア関してはある。

その成果の一部だと思うが、同博士がペーパーで発表。ラジオインタビューでも応えている。

要は日米が頑張っている北太平洋に豪州も参加すべきだ、という話。

早速第一次世界大戦で、いかに豪州がミクロネシアで無様な対応を取ったか知らせた。

矢内原の『南洋群島の研究』も教えてあげたいが、こんなのを読んだら、今一番元気がない豪州国防(外交も?)は再起不能になってしまうかもしれないので、黙っている。

さて、2008年の時点で、豪州海軍は地域から撤退すべきの声が国防省自身から強かった時、法執行機関、連邦警察を派遣する動きがあり(Transnational Crime Unit)、ポナペに2、3名OZの警察官が派遣されていた。しかしベルギン博士のペーパーによるとこれも撤退してしまったそうだ。

太平洋島嶼国の法執行、あってなきがごとし。なんとなく撤退した背景が想像できる。

豪州の法執行も、軍事も目を覆わんがばかりの状況、ではないでしょうか。

船は作れないし、動かせない。情報管理もできない。モラルも規律も低下。

オランダ病(鉄を中国に輸出して儲けた過去10年の経済成長)は一国の防衛、法執行能力まで衰退させる例ではなかろうか。

Analysts urge Australian government to turn attention to Micronesia

6 February 2015

The United States has long held defence positions in Micronesia, while China, Japan and Taiwan also have strong ties in the region.

Anthony Bergin is Deputy Director of the Australian Strategic Policy Institute and says Australia could miss out by failing to follow a similar strategy.

Presenter: Richard Ewart

Speaker: Anthony Bergin, Deputy Director, Australian Strategic Policy Institute

http://www.radioaustralia.net.au/international/radio/program/pacific-beat/analysts-urge-australian-government-to-turn-attention-to-micronesia/1412897

Don't ignore Micronesia

Friday, 30 January 2015

By: Anthony Bergin

Anthony Bergin.

https://www.aspi.org.au/publications/opinion-pieces/dont-ignore-micronesia