やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

日系人が担うバヌアツ国家

個人情報の部類と思われるのが書くのをためらっていたが、日本とバヌアツを結ぶ一つの要素が現地日系バヌアツ人である事を書いておきたい。

人伝えに聞いた話で、個人情報でもあり裏をとっていないので、どこまでが本当かわからない。

下記のニュースに出て来る政府報道官Benjamin Shing氏は、バヌアツ政治が不安定でリーダーが次々と変わる中、官僚トップして国家運営を担って来た。

ファミリーネームShingは日本名「しんじ」と聞いた事もあるが、Shingファミリーは優秀な事で有名だ。

祖父に当たる日本人は戦前移民でバヌアツに来て現地人と結婚。家族を得て、商売もやっていたそうである。

それが真珠湾攻撃の直後、家族も知らないまま強制送還でオーストラリアに送られた、とか。

さらに残された家族の財産は英仏政府に没収された。

日本人移民は2桁はいたようだ。バヌアツの公式歴史教科書にもこの話が出て来て、ポートヴィラにはJapanese Clubというのもあったそうである。

仏領ニューカレドニアには戦前ニッケル鉱山の労働者として7千人近い日本人が渡っている。

下記のニュースでは、今回のバサイクロン被害で離島に支援が遅れているのは政府の責任だ、との批判も出ているらしい。65の島に113以上の言語、即ち民族がいる多民族国家バヌアツ。物資の配布は民族間に要らぬ緊張をもたらす。

Shing氏、そしてバヌアツ政府、ここはどうにか持ちこたえて欲しい。日本の支援チームも続々と入ります。

Aid co-ordination difficult says Vanuatu government

http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/269062/aid-co-ordination-difficult-says-vanuatu-government