やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

躍進!安倍政権のインド太平洋構想と海洋安全保障

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2008年、ミクロネシアの海上保安事業を立上げる際、自虐史観で教育を受けた私は(現在54歳)軍靴の足音を太平洋に響かせる道筋を自分が作ることになる、と相当悩んだ。
その後必死で勉強し軍事、法執行の違いや、太平洋をめぐる安全保障の現実を知り、日本のシーパワーが出ていかなければならない、と確信するように。

しかし、ミクロネシア3か国の大統領の合意を得るという命がけで立ち上げたミクロネシア海上保安事業は財団に出入りする国交省・海保の利権事業に成り下がってしまった。間違った海洋保護支援や日本漁船拿捕支援がされ、尻拭いを何度もさせられた。これは国交省に任せていてはだめだと判断し、同志社大学の坂元先生の下で海洋法を学んでいる。国交省の利権に繋がっていてよいのだが、彼らには広義の安全保障政策がない!日米豪、ニュージーランド、仏との政策形成ができない。

笹川陽平さんから、「もう十分だろう、ご苦労」とわけのわからない言葉をもらってそれまでの財団からのハラスメントも重なり鬱を抱える事になった。ところが古屋議員が会長をされている島嶼議連、海洋議連での講演依頼が連続してあった。信じられない事に安倍政権の太平洋島嶼国とインド太平洋構想と海洋安全保障政策に繋がった。

評論家、江崎さんに背中を押され、具体的政策を提言しつづけ、フィジー外相、バヌアツ外相、米国議員、そして豪州防衛相ブレインへのロビーイングもした。未だに米豪から私のところに意見を求めてくるのはそのせいもある。

政策が合意されても実行まではまた茨の道であろう、と思っていたところにこの記事だ。自衛隊がどんどんインド太平洋に出て行く。

私が2008年に作った太平洋への道。渡辺昭夫先生に「樋口レポートのリベンジは私がやります」と宣言したのだった。

 

しかし江崎氏によると 「中国海軍に対抗するため、潜水艦を16隻体制から、22隻体制へと拡大した。これは、大英断で、私も喜んだが、その後、実態を聞くと唖然とした。22隻体制にしたのに、予算と人員は16隻体制とほぼ変わっていないのだ。そのため、16隻体制の予算と人員で、22隻を運用しなければならなくなり、現場はいまや疲弊の極致だ。」とのこと。

軍靴の足音、という自虐史観はなかなか消えない。