やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

香港問題に関する英中共同声明

昨晩からの香港でのデモが気になっている。

香港が中国である以上、中国の国内問題だが、デモ参加者達は外国政府に国際法上の支援の可能性を呼びかけている。

香港の事を何も知らないが、後藤新平が台湾統治をする際にお手本にしたのが英国の香港植民である。とこれは本人が言っている。

ウィキ情報だが1898年展拓香港界址専条によって、香港は99年間英国が租借することに。「租借」Conseccion の議論を知らない。一つの植民の形態である。99年の設定の議論も知らない。しかし、「返還」は1960年以降の国連決議となった脱植民地化の流れに呼応しているであろう。チャゴスや他の動きにも関連して来る。

香港は1842年以来英国の植民地として150年の歴史を持っているのである。1842年時の香港は、きっとシンガポールのように漁師がたまにやってくるような島、だったのではないか?

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博第二期-香港,别来无恙_新浪博客_新浪网 にあった1842年の香港の絵。信憑性は判断できない。

 

香港返還に関しては英中共同声明が出されている。

 

香港問題に関する英中共同声明

http://worldjpn.grips.ac.jp/documents/texts/docs/19841219.D1J.html

 

これに関連し、今般の香港のデモに関してメイ首相が声明を出した。論点である「逃亡犯条例」はこの共同声明に準じていなければならない。と。

 

www.reuters.com

 

香港問題に関する英中共同声明をざっと読んだだけだが香港特別行政区の特権など、声明で同意された内容に徐々に中国の侵入してきているのだろう、と想像する。これは今ヘンリージャクソン研究所が出したばかりの Hong Kong: The Steady Erosion of Freedom を読み始めたばかりなので、読み終わったらもう一度書きます。

henryjacksonsociety.org

 

それにしてもこの香港のデモを日本のメディアと政治家が一切無視しているのが気味悪い。