やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2017-03-20から1日間の記事一覧

『提携国家の研究ー国連による非植民地化の一つの試み』五十嵐正博著(番外編)

戦後小国が誕生した背景として国連決議1514(植民地独立付与宣言)と1541が重要であることは何となく頭にある程度の理解である。『提携国家の研究ー国連による非植民地化の一つの試み』にも一節が割かれている。もう一冊これに関する事が議論されている博士…

『提携国家の研究ー国連による非植民地化の一つの試み』五十嵐正博著(3)

『提携国家の研究ー国連による非植民地化の一つの試み』3回目。後番外編で終わりにします。 同書7章で提携国家の対外的権能として条約関係の項で国連海洋法を取りあげている。クック諸島の例である。(同書284−290頁) 1975年のカラカスの国連海洋法会議で…

『提携国家の研究ー国連による非植民地化の一つの試み』五十嵐正博著(2)

『提携国家の研究ー国連による非植民地化の一つの試み』には、クック諸島、西インド諸島、そしてミクロネシア連邦が、提携国家、即ち自由連合の道を歩む詳細が書かれている。 2度読んで強く印象に残った箇所。 クック諸島の自決権が、クック諸島の人々から…