やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

軍隊を持たない国の70%が太平洋にある

軍隊を持たない国の70%が太平洋にある

 太平洋島嶼国で軍隊を持つのは、パプアニューギニア、フィジー、トンガの3カ国。

 世界で軍隊を持たない12カ国の内8カ国が太平洋島嶼国である。

 500年前、マゼランがMar Pacificoと名付けた海である。

 パプアニューギニア、フィジー、トンガの軍隊も国防、というより出稼ぎ軍人として送金で国家を支えている。イラク戦争時、フィジーの外貨収入は軍人の送金が観光業を越えた年もある。

 彼らはより危険な場所に、より安い賃金で配置されるというメディア報道が頭に焼き付いている。

 ミクロネシア3国も米軍軍人という形で参加しているが、雇用、教育の機会が少ない若者に取って、リスクの大きい選択である。

世界で軍隊を持たない国

リヒテンシュタイン(ヨーロッパ)

バチカン(ヨーロッパ)

セントルシアカリブ海

セントビンセント・グレナディーンカリブ海

パラオ共和国(太平洋島嶼)国防は自由連合協定で米国の責任

ミクロネシア連邦(太平洋島嶼)国防は自由連合協定で米国の責任

マーシャル諸島共和国(太平洋島嶼)国防は自由連合協定で米国の責任

サモア(太平洋島嶼)友好条約に基づき、国防をNZに要請

ツバル(太平洋島嶼

キリバス(太平洋島嶼)国防は豪NZ

ナウル(太平洋島嶼)国防は豪

ソロモン諸島(太平洋島嶼