やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

岩手県陸前高田市の地酒「酔仙」

 南極近くの町で日本酒は余手に入らない。

 スーパーマーケットのアジアフードコーナーに「料理用酒」がある程度。

  

 ところが週末覗いたリカーショップで月桂冠の横に「岩手の地酒」が並んでいた。

 これは何があっても買わなきゃならない。地元のワインが5本買える値段だったが、レジに持って行った。愚夫にはしばらくワインを我慢してもらおう。

「このお酒は災害に遭った日本の東北のお酒なんです。」

 レジのおじさんは大きく反応した。知らなかったらしい。

 製造日は2011年1月。震災を知らないお酒だ。

 ラベルを見て驚いた。「官僚」久保田崇さんが副市長になってがんばっている陸前高田のお酒だった。

「酔仙」。有名なお酒らしい。

 陸前高田酔仙酒造は社員と役員57人のうち7人が犠牲になり、酒蔵はがれきに埋もれた事をウェッブで知った。

 しかし、隣町一関市の酒蔵を間借りして10月17日には復興第一作目「雪っこ」が販売されたという。

 「酔仙」ー 芳醇な香りがまず誘う。甘くなく辛くなく。喉越しに残る華やかな香りがなんとも言えない。美味しい魚が食べたくなる。

 岩手の事を思いつつ一人でちびちび飲んでます。

 明後日の金曜日午後7時半から7時55分、NHK総合テレビクローズアップ東北で『それでも酒っこ つくるべや』~陸前高田 再起の酒造り~が放映されるそうです。